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有力政治家の率直かつ優れた現状認識

国民民主党の前原議員が時事通信社のインタビューに答えられている記事を拝見した。

正直驚いた。(支持層の意向を考えて)ポジショントークが多くなりがちな有力政治家の方は,当然ながら本音を隠した議論が多くなる。しかし,それが野党の立ち位置をわかりにくくさせているし,野党への,国民の真の信頼を損なっている面がある。

しかし,このインタビューでは,野党にも幅があり,しかも旧民主党勢力に幅があることを率直に認められ,そこを無視して単に合流(文脈からすると統一会派結成のことではなくその先の新党結成のことを指しておられるようだ)しても逆に有権者からの不審を買って,特にリベラル保守層から票の離反を招くことを指摘されている。有力政治家の本音が語られているのだ。

 

前原氏は,

「一挙に一つになるより、リベラル保守とリベラル左派の大きな二つに分かれて選挙協力し、自公に対峙(たいじ)するのが現実的だ。」

とされた上で

「勝てば連立を組めばいい。立憲と国民だけまとまれば、うまくいく状況ではない現実は直視すべきだ。リベラル保守は維新と、リベラル左派はれいわ新選組と協力する。そこまでウイングを広げ、それが一緒になるのは国民からは理解不能だ。」

とまで語られている。

現実を直視されて得た優れた現状認識を,率直に披露されたものと言える。

 

さて,以前のブログでも書かせていただいたが,維新の党の是々非々の姿勢は,まさにリベラル保守層の共感を呼ぶところであると考えている。しかし,関西以外ではどのような党かという点について未だ認知度が高いとは言えず,もう一つ身近な存在になっていないという克服しなければならない点もある。ここに旧みんなの党のようなリベラル保守党ができ,政策的に近いであろう維新の党との一定の協力(地域事情に応じた統一候補擁立など)が成立すれば,その相互作用により,互いに相当数の議席を獲得して「リベラル保守」はかなりの勢力となるかもしれない。

 

そういったことも含め,前原氏のいわれるようなビジョンがあっての3会派合流であるならば,これからの政治は面白くなるかもしれない。

 

なお,消費税減税を柱に野党共闘を目指す動きに対して

「消費税を下げるとなると、ポピュリズムに訴える色彩が強くなる。財源論が必要だ。」

と明確にされている点も(誠に僭越ながら)高く評価したい。