変異→致死率1/3 これが20年6月~21年6月の真実

英国株騒ぎがようやく収まってきたかと思いきや、今度は「デルタ株(旧名称インド株)」騒ぎ。

 

前から言ってるがRNAウイルスである新型コロナウイルスは、四六時中変化する。

武漢も「S型」「K型」「G型」があったし、その後も昨年イタリアで医療崩壊騒ぎとなった「欧米型」となり、さらに「東京・埼玉型」などもあり、「ブラジル型」「南ア型」もあった。

 

その経過を無視して大騒ぎしたり、警戒することはすべてムダ。

目に見えて致死率でも上がれば別だが、どうか。

下図は厚労省が週に一回発表している年代別致死率(コロナに罹患した人が死亡する率)を3ヶ月ごとで拾ってグラフにしたもの。

結局、致死率は昨年6月の5.4%から現在は1.5%に大幅に低下している。若い世代(マスコミは40代50代を若い年代と言っている)の致死率が上昇したという事実もなく、40代50代も実際は4分の1に低下している。

ちなみに東京都では既にデルタ株の割合が3割を超えているが(東京都福祉保険局)、重症者は減り続けているので(東京都モニタリング)、デルタ株とて例外ではないだろう。

 

変異株への怖れを理由に、オリンピックを中止せよ、との声が根強く、また、新規陽性者数は少なくなっているのに緊急事態宣言を継続する理由としても挙げられている。

しかし、少なくとも日本においては、ウイルス変異で致死率が上がっている事実はなく、しかも去年に比べれば3分の1に低下している。そのことは明確にしておくべきだろう。

最近のアメリカのマスクと人流事情は凄いことになっている。

アメリカでは、CDCが4月27日、ワクチン接種者は屋外ではマスクを着用しなくていいとの指針、そして5月13日にはワクチン接種者は屋内外を問わず、マスクを着用しなくていい、とする新指針(BBC)を発表して以来、誰もマスクをしなくなったような光景が繰り広げられている。

ワクチン完全接種率は、4月27日は29%、5月13日は36%なのでワクチン接種を完了していない人も紛れ込むことになる(5月末時点では41%)。

だから未接種でもマスク不要との誤解さえ生まれているとの懸念(Newsweek)が取り沙汰されたが、当然そうなった。

 

5月23日に最終日だった全米プロゴルフ選手権、フィル・ミケルソンが50歳にして復活優勝を遂げた奇跡も相まって大観衆がフェアウェイを取り囲んだが、ほぼノーマスク(GDO)。

5月30日の決勝で、同じくベテランのカストロネベスの優勝に沸いたインディ500も同じ(時事)。

 

マスクだけでなく、今日本でオリンピック開催の是非を巡って「人流」抑制という新しい用語が分科会・尾身会長から打ち出されているが、すさまじい人流

一方で、この規制解除や人流で、アメリカの感染者数が増えたかといえば、全然そんなことはなく、減少の一方。全米プロが行われたサウスカロライナ州やインディ500のインディアナ州も同様。

 

あまり客観的根拠があるとは思えない種々の対策が、急場を凌ごうと世界中で取られてきたが(マスクなど昨年春にCDCが態度を変えるまで、某日本の著名感染症専門医も含め感染拡大予防に「効果無し」が通説だった)、そろそろ見直すべき時期。

 

また、オリンピックについていえば、「人流」とかだけでなく、夏場は紫外線も強くなり、気温も湿度も上がる。少なくとも屋外でこの感染症が流行するに適した時期ではないことも、よく考えれば消極的になる理由はない。

「オリンピック中止」を尾身会長に言わせようとするのはピント外れの上に無責任。

このところ、国会の厚労委員会で尾身会長に「オリンピック開催をとりやめるべきではないか。」と毎日のように某党委員が迫っている。中には大声で脅すように「死人が出たらどうするんだ。」と凄む方もいる。そうして無理矢理引き出した答弁をマスコミが大々的に報じる(毎日読売朝日)。

はっきり言って疑問だ。

 

まず、尾身会長に意見を求めるのは妥当か?という点について。

厚労委員会では、あたかも尾身会長がキャスチングボートを握っているかのように質問されているが、分科会の役割は、新型インフルエンザ特措法6条5項で「政府行動計画」の作成にあたっては、有識者会議の意見を聞かなければならない、と定めれていることに基づくもの。その条項に基づき、閣僚会議の決定で「分科会」が設けられ、審議条項も明確に定められている。

それは、

(1)感染動向のモニタリング

(2)ワクチン接種のあり方、接種の優先順位

(3)「次の波対策」を含めた今後の新型コロナウイルス感染症対策

○ 検査体制、医療提供体制の強化 ○ 保健所機能・サーベイランス等のあり方

○ 市民生活、事業活動における留意事項 ○ リスクコミュニケーションのあり方

○ 研究推進体制や疫学情報共有のあり方

というもの。

(内閣府Webより引用)

 

この文書から明白な通り、役割は感染動向のモニタリング、ワクチン接種のあり方、今後の新型コロナウイルス感染症対策に限定されている。オリンピック開催の判断は分科会の役目ではないことは明らか。

 

そもそも日本政府はオリンピックの契約当事者ではなく、その開催については、東京都とIOCが行うべきものであって、政府が決定に関与するものではない。したがって、尾身会長の公的な場でその是非について意見を求めるのは筋違い。

分科会はあくまで、感染症対策の一環として、感染に関する現在の状況と見通し(上記(1))、および開催が決定した場合にどのような対策を取るべきか(同(3)事業活動における留意事項)につき意見具申するにとどまるものだ。

 

この点について尾身会長に昨日の衆院厚労委員会で尋ねたところ、尾身会長は、

 

「分科会は政府の感染対策に助言。なので、再三申し上げているが、オリンピックが開催すれば地域の感染に影響があるからそのリスクがどうこう、どういうふうにすれば、ということを申し上げている。それ以外のことは責任の外。」

 

とはっきりと話された。当然報道は一切されなかったが(マスコミは自分たちの方向性以外の事象は全て全て無視が常套手段)。

次に、より実質的に、我が国が今、オリンピックを開けない状況なのか?について。

 

国際的にみれば、わが国の感染状況は明らかに良好な部類。

100万人あたりの新規陽性者数は、欧米の半分以下だ。グラフの見た目を表現するならさざ波どころか揺らぎレベル。

 

ちなみに、アメリカの新規陽性者は昨日17821人・100万人あたり53人、日本は3036人・100万人あたり24人、アメリカも日本も減っているが、それでもアメリカは日本の倍。

フランスは、昨日8161人、100万人あたり124人で日本の5倍。

にもかかわらず、テニスの4大大会の一つ全仏オープンが開催され、アメリカでは全米プロゴルフが開かれ、そこには大観衆がほぼマスクなしで集っていた。インディ500にも大観衆が。

主要国は、日本よりも厳しい感染状況なのに、巨大スポーツイベントを次々と開催している。

そして、全米プロゴルフのギャラリー(AFP「全米プロ最終盤のギャラリー殺到」)などまさに「人流」という表現がぴったりだが、この後、アメリカやら当該開催地キアワ・アイランド、サウスカロライナ州で感染者が増えたということもなく、5月24日に384人だったが昨日は102人。

 

こうした姿勢に呼応するように、アメリカでは消費者物価指数が急騰するなど経済も全開モード。世界は前に向けて歩みを進め始めているのだ。

 

こういう世界の流れを見ると、なぜ日本ではオリンピック中止ばかり声高なのか疑問が湧く。

そして、オリンピックについては、昨日午前中の質疑で尾身会長も言っていたが、アスリートの心情にも配慮しなければならない。

アスリートにとっては、4年(今回に限っては5年)に1回の大舞台、一生に一度の場合もある。このために常人には考えられぬほどの尋常ならざる努力で、人生をかけているのだ。

 

日本は、EUが新たに「日本は安全国」として不要不急以外の入国を認めた国(朝日)。

病床が依然逼迫しているところもあるが、基本、医療施設が数あるなかで受け入れが進まず、しかも都道府県によっては余裕があるのにその間の移送もできていない。つまり、国内的な努力が足りていないのだ。

それで返上となれば、当然日本の国際的信用はガタ落ちになるだろう。

まだ、海外報道は、日本の国内世論を紹介している程度だが、やがては海外メディアも気付く。

世界の主要国は日本よりもはるかに高い感染レベルにありながら、国際的なスポーツイベントを行っている。そして、オリンピックは、IOCから押し付けられたのではなく、自ら立候補して受託した大会だ。

安易な中止論が横行している現状を見るにつけ、日本人には責任感が失われつつあるのでは、との疑問が生じざるを得ない。

 

 

日本は「ワクチン敗戦国」?

変異株と同様、ワクチン接種についてのマスコミの注目は高い。毎日朝からこの話題で持ちきりの感もある。

一方で、「ワクチン敗戦国」と揶揄する方もおり、政権批判のタネの一つにもなっている。

そこで、客観的にはどうかということで、ワクチン接種上位国(NHK調べ・おそらく人口1千万以上の国が対象)の100万人あたり新規陽性者数を日本と比較してみた。

この結果を見れば一目瞭然、ワクチン接種にかかわらず、日本はずっと新規陽性者の発生レベルで言えば、「戦勝国」であるというのが正しい認識。

煽り筋の都合で「「敗戦国」にされているだけ。

接種が遅かったお陰で、欧米では血栓症で女性に死者が相次いだアストラゼネカ社製ワクチンを接種開始せずに済んだ、という思わぬ副次的利益も生じている。

 

日本が、実際には感染者数レベル上手くいっていない原因は、3つに尽きる。

 

①都道府県境を越えられない情けない医療行政

②病院の非協力的姿勢

③介護施設の防疫不十分

 

ここさえきちんと出来れば日本の新型コロナで生じている問題の大半はクリアされるだろう。菅政権が、「敗戦国」という謂れ無き汚名を返上し、今の支持率低迷から浮上を図りたいのであれば、目に見える成果を国民に示すしかない。

そのためには、効果が不明で国民負担が大きすぎる「緊急事態宣言」一本槍ではなく、すぐにでも効果の出るこれらの方策を実施すべきだろう。

 

僭越ながら、あっという間に支持率が回復することを保証します。

 

戦前の再現劇を毎日リアルに見せられて

ここで述べることは党派的利害から言うものではないことを理解した上でお読みいただきたい。

今の厚労委員会での質疑は、政党政治の本質的問題点を浮かび上がらせている。

野党第一党は、率直に言ってコロナ問題を明確に政治利用している。

ほとんどの議員は、政府の批判に繋がる方向に質問を集中させ、しかも根拠レスで客観的情報の収集や分析には全く依拠していない。有り体に言えば牽強付会で政府を大声で責め立てているだけだ。

リベラルを自認するのであれば、本来的には国民の自由を尊重する方向性を大事にすべきだろうが、政権批判が優先されてそれとは真逆、緊急事態宣言が大好きで、少しでも波が訪れればすぐに開始して、いつまでも解除するな、と主張している。ワクチンも副反応などお構いなく、一刻も早く全国民に打てと言わんばかり。

オリンピックも、政府や尾身会長には権限が無いのに、怒鳴り立てるように「国民の願い」とかなんとか根拠不明な感情論を繰り返して中止を迫るだけだ。(なお、きちんとした議論をされる方も中にはいるが残念ながら圧倒的に少数)

こうして戦前、マスコミと一体となって歪んだ方向性が形成され、付和雷同が大好きな国民性と相まって政府もその流れに逆らうことが出来ずに突き進んだのだろうし、国会という場でその再現劇をやっているのをいつもリアルに見ている感じがする。

うちの会派は参院もそうだが客観的科学的根拠に基づく是々非々な質疑に徹しているが、それは政治利用を全く頭に入れていないからで、ある意味異質。

興味深いのは共産党が政権批判をしつつ、やはり客観的科学的根拠に基づいた議論をしている点で、そこは戦前と相通じているのだろう。

イメージだけで議論の中身まで勝手に想像して決めつけるステレオタイプの方が多いが、一度じっくりと国会、特に厚労委員会の質疑をご覧になった方が良い。各党の本質が透けて見えて来る。

マスク再考。子どもに死者を出さないために。

とうとう心配された死者がでてしまった。大阪府で、小学校5年生がマスクを付けて体育で持久走を走った後、死亡したのだ(産経)。(ただし、現時点では同級生の話からすれば走っている間マスクを付けていたとみられるが、死亡との因果関係ははっきりしていないようだ。)亡くなられたお子さんのご冥福を心よりお祈りする。

たまたま昨日、衆院文科委院会で、文科省に対し「マニュアル(46頁参照)では体育の授業中は「マスク不要」とあるが、すぐ後に「十分な身体的距離が取れない場合には着用」とあるため、安易に着用される例もある。体育の授業中のマスクについては、熱中症の危険もあるため、「着ける工夫ではなく、運動中は外せる工夫」をすべきと訴えかけたばかりだった。

実は、運動中はマスクをしないように呼びかけているのは文科省だけではない。

既に昨年において、昨年、日本臨床スポーツ医学会・日本臨床運動療法学会は

「屋外運動時のマスクや口鼻を覆うものの着用は、基本的には推奨いたしません(熱中症や呼吸不全の危険が高まる可能性があり、海外では死亡例もあります)」

共同声明を出しているのだ。

また、問題なのは体育の授業中のマスクだけでない。

感染リスク・重症化リスクが極めて低く、一方で呼吸機能が未熟な上に体調が悪くても意思表示すら十分に出来ない保育園・幼稚園児にマスクを付けさせる園が多いとの訴えが私の元に多数寄せられている。

 

この点について、優れた解説をしている西日本新聞の記事を少し長くなるが紹介する。

「日本小児科医会は5月25日、2歳未満はマスクの着用をやめるべきだという声明を発表した。さらに、日本小児科学会理事で長崎大の森内浩幸教授(小児感染症)は個人の見解として「2歳以上であっても、自分で外すことができない子はマスクの着用を禁止すべきだ」と強調する。

 子どもは気道が狭いため、マスクによって呼吸しにくくなり窒息のリスクがあるという。また、体温調節機能が未熟で汗をかくのに時間がかかるため、呼吸を早くすることで体温を下げていることや、地面からの照り返しの影響を強く受けることから、マスク着用が熱中症のリスクを高めることも懸念される。

 幼い子どもは言葉が未熟なため、体調の変化を自分で訴えることが難しい。マスクで顔が覆われてしまうと、顔色や表情の変化に気付くのが遅れ、重症化する恐れもある。」

一方で、子どもはコロナに感染しにくい上に変異株が流行っている現在でも重症化はほとんどしない。以下は厚労省研究班が作成し、厚労省が公開しているスライド

(厚労省Webより厚労省研究班作成のスライド引用)

 

このスライドのとおり、統計的に見ても10歳未満が感染する割合は他の年代に比べて圧倒的に低い上に、かかってもほとんど重症化せず(今現在の重症者はゼロ)、死亡した例はない。

(厚労省Webより引用)

 

しかも、子どもがうつるのは、学校や保育園・幼稚園ではなく、家庭で親から、特に父親からうつされているのだ。

 

(厚労省Webより厚労省研究班作成のスライド引用)

結論。

新型コロナ、変異株であっても、子どもは基本的に重症化しないし、死亡例もない。それよりもマスクによる悪影響が懸念される。呼吸不全や熱中症では死亡することは十分にありうる。特に保育園・幼稚園児などの幼児や、運動中のマスクは害のほうが大きい。感染経路の75%が、家庭内であればなおさら。家の中でマスクはしていないに保育園・幼稚園・小中学校でマスクなど本末転倒もいいところだ。

 

子どもたちには低リスクな感染症である新型コロナ。マスクのリスクを考えて、出来るだけマスクを外させる生活に切り替えていくべきだ。

逆風に逆らう部下を切り捨て、終わりの見えた菅政権

トップがやらなければならないこと。

不当な非難や攻撃を受けた部下を身を挺してでも守ること。

 

トップがやっては行けないこと。

逆風に向かって正しい言動をした部下を、自らの身を守るために切り捨てること。

 

私は菅総理は信念の人だと思っていた。

「行政の縦割りや前例主義を打破して、既得権益にとらわれずに規制の改革を全力で進める『国民のために働く内閣』をつくる」

ある意味「自民党をぶち壊す」ことにすら繋がるが、今の日本に本当に必要な政治・行政改革を最初に掲げてスタートを切ったからだ。

そして、山田万貴子報道官を冷徹に切り捨てた時は、身内に厳しい姿で引き締めを計ったとも受け取ることが出来た。

しかし、「さざ波」発言の高橋洋一氏の辞職を認め、「自ら辞職したいということだった」「大変反省しておられた」と述べるに至ってはもうダメ。

パンデミック発生以来、日本が欧米各国に比べて極めて少ない感染者数であったことは動かしがたい事実。

日本のマスコミはすべて欧米の言っていることはすべて正しい、という欧米追従の情けない在り方を常としている。日本の感染者数が人口比ではいかに少なかろうと、死者・重症者が高齢者に偏った病気であろうとお構いなし。

   (厚労省Webより引用)

マスコミは、手軽に注目を浴びるニュースや番組を作りたいのか、あるいは政権交代をしたいのか理由は不明だが、事実の一部のみを取り上げ、新型コロナウイルスの脅威を煽る報道ばかりを続けている。

左翼系野党は、マスコミとタッグを組み、千載一遇のチャンスとばかり、政権攻撃を繰り返し、効果が不明だが飲食店や小売店並びに関連産業の農林水産業も痛めつける効果だけは確実な緊急事態宣言を求め続ける。

そのたゆまない努力のお陰で、感染症として当然の定めである、定期的な感染の波の増大とその繰り返しと共に政権支持率はだだ下がり。

 

アメリカの共和党知事たちのように、信念を持ってこういったマスコミ・野党の攻勢に立ち向かう、あるいはスウェーデンのように客観的統計情報などに基づいて合理的政策形成とその説明をするでもなく、医学誌の査読をクリアするレベルの根拠の裏付けなど到底存在しない、思いつきの域を達しないような根拠で日本の社会的距離政策は強められていく。

(worldometerのデータより青山まさゆき事務所作成)

 

そんな現実を見ようともせず、マスコミや野党に迎合するような政策に舵を切り、挙げ句の果ては、貴重な少数意見≒異論を封殺するような「自主的な辞任」の承諾。その辞任に関するコメントにも、勇気ある発言者を守ろうとする意思はかけらも感じられなかった。

自民党は現実主義の政党なので、内心は高橋氏と同意見の方も結構おられる。そんな中でのこの姿勢。支持率が高ければそれでも付いていくものもあるかも知れないが、今の支持率でそれをやっては誰もついて行かない。

もう管総理を見限って、安倍首相再登板を待望する声が高まるかも知れない。

管総理には強い期待があっただけにとても残念だ。

アメリカでは、日本と同じ新規陽性者発生レベルで、景気回復に向けてさっさとスタートを切り、急激に景気が上向き、消費者物価指数が急上昇し、民主党知事州でも規制が緩和、全米プロゴルフ選手権にマスクも着けずに観客が殺到。

日本よりも高いレベルのイタリア、ギリシャ、スペインは海外観光客の受入を再開。3倍のフランスは、ロックダウン解除に向けて歩を進めている。

質疑で一歩前進。重症者を救う、都道府県境を越えた患者移送システム

昨日(5月21日)の厚労委員会、自治体の枠を越えた患者移送システム構築についてようやく一歩前進が見られた。

 

この問題、昨年来から提言してきた。緊急事態宣言などの社会的距離政策は医療システムを守るためのもの。致死率、感染率ともに過去のパンデミックを起こした感染症(ペスト、コレラ、スペイン風邪、日本における昭和初期の結核)と比較すれば強い脅威とは言えない新型コロナウイルス。しかし、重症化すると治療期間が長く2〜3週間ICU病床を占有するため、医療ひっ迫を惹き起こすところに問題点があるという、現代型の脅威だ。

 

したがって、政府のアドバイザリーボードも、緊急事態宣言等の発令要件には「医療のひっ迫度合い」を計る項目を並べいる。

逆に言えば、医療ひっ迫が起きなければ緊急事態宣言の発令や飲食業などへの自粛要請を出来るだけ行わないことが出来る。

 

また、その問題を離れてみても、感染拡大が起きやすい大都市圏(人口密度が高いが故の宿命)で感染拡大すると、日本全体では病床が余っているのに同じ日本国民が適切な治療を受けられないという事態が度々起きるのはまったくもって不合理な話。

この事態を改善するには、自治体の枠を超えた医療融通(患者移送)システムの構築がどうしても必要だ。

過去にもインフルエンザの大流行期に東京都で救急医療で長時間にわたる患者たらい回しが頻発した。これからも更なる大波が来るかもしれないし、いつまた同様もしくはもっと大規模なパンデミックが起こるかもしれない。

 

そこで、総理との4月23日厚労委員会質疑でその構築を要請したところ、総理からは

 

「医療提供体制がひっ迫する中で、都道府県の壁にこだわることなく国を挙げて対応していくべきというのは、私も同じ考え方であり、貴重な提案に感謝申し上げたいと思います。」

 

との答弁をいただいた。

憲法72条により、「内閣を代表して行政各部を指揮監督する」総理がここまでおっしゃったのだから、当然、厚労省はこの答弁に基づき具体化に向けて検討すべきだが、前回(5月19日)の厚労委員会で、田村大臣はちゃんと検討したかさえハッキリと答えずいい加減な答弁だった。しかも前提事実を幾つか間違えて(以下の答弁)。

 

①「(移送された重症患者が)大阪から滋賀で一件ありますが、これも結局また大阪に戻っている。理由はよく分からないんですが、人工呼吸器をつけたまま大阪に戻られたという話であって」

②「ドクターヘリは重症者移送にはスペースの問題がある。気圧の問題がある」

 

①については、「人工呼吸器をつけたままではなかった。気管切開していたので酸素投与(吹き流し)は受けていたが、人工呼吸器からは離脱していた。この場を借りてお詫び申し上げる。誠に申し訳ございませんでした」

補足すると、人工呼吸器から離脱することが大事で、自分で呼吸していて補助的に酸素投与されているだけということ。重症者の定義からも外れる。

②は、そもそもドクターヘリには人工呼吸器が備えられており、患者移送にも使われている。さらに、自衛隊にはドクターヘリの2〜8倍の輸送人員の中・大型ヘリとヘリ搭載可能な人工呼吸器がある。それだけでなく、「空飛ぶICU」(機動衛生ユニット)があり、それを輸送できる輸送機がある。この点について防衛省にこの質疑で尋ねたところ

「人口呼吸器搭載可能ヘリは250機。機動衛生ユニットは小松基地に4機、これを収容可能な輸送機は全国に21機ある。この機動衛生ユニットで人工呼吸器を付けたまま患者を移送した実績は平成29年からで11件ある。」

 

つまり、日本にもコロナの重症患者を広域搬送できる物的・人的資源はきちんとあるのだ。

こういった大事な問題について、私が数日で調べられる程度の事実について調査も確認もせず、適当な思い込みだけでコロナ患者の広域搬送は出来ない、と「厚労大臣」が「国会」で正式に答弁するのは何故なのか?

広域搬送できないと思い込んでいるのか?自治体の枠を超えた移送システム構築が面倒なのか?既得権益団体や自治体間の利害調整をするのが嫌なのか。それとも現場仕事に汗を流すことは厚労省はやらないのか?大臣に尋ねた。答弁は、

 

「勉強不足で申し訳ありません。これだけあればドクターヘリ等々不備しているので防衛省からいろんなものお借りできる。一応指示はして、知事会に投げた。出したい県は沢山あるが受け手くれる県があるか、指示出している。なんの検討もしていない訳ではない。一方で、確保病床は常に空いているわけではない。自分の県のために確保している。知事会の方に投げさせていただいて検討している。」

 

この問題、フランスでは昨年3月、パンデミック発生から1ヶ月でTGVの改造までして多発州から、少ない州に重症患者を移送している。ドイツでは、国境の壁さえ越えて緊急救命機を他国に派遣して患者を受け入れている。

昨年4月、ドイツのハイコ・マース外相は

 

「友人であるイタリアのそばにいるのだから、ともに戦うしかない」

 

と述べてイタリアの患者を受け入れたのだ。こんな友人がいればどんなに頼もしいことか。

ところが、日本では、県境を一歩越えれば友人ではなくなる。ともに戦う国民ではなくなってしまうのか?大臣に尋ねた。

大臣は、

 

「確保病床ずっともっている訳ではないし、自分の県が感染が拡大したときように病床確保しているのではあるが、出す方も自分のとこが感染広がったときに受けてもらえるということなので、意向を聞きながらネットワークが組めるか投げかけを始めさせていただく」

私も少しくらい余っている程度なら言わない。しかし、重症者用病床4500あり、重症者は1500人。3千空いている。しかも圧倒的に大都市圏で感染者は多い。患者移送システムを作りさえすれば、必ず有効に機能する。

ここで、大事なことを大臣は答弁された。

 

「(病床を他県の患者のために)出せば、自分のとこが感染拡がったときに受けてもらえる」

 

助け合うことはどの都道府県にとっても必要なのだ。

「ネットワークが組めるか投げかけを始めさせていただく」という答弁があり、まずは一歩前進。

 

この大事な仕組みが実現するまで、質疑や提言を通じて努力をしていきたい。

田村厚労大臣ではコロナ禍を乗り切るのは無理。自ら力不足を認めた以上もう辞任すべきだ。

今日の衆議院厚労委員会での田村大臣の答弁は酷かった。

本日はB型肝炎特別措置法の延長に関する質疑だったが、そもそもなぜ国がB型肝炎にかかった方に補償をすることになったのか。

それは、現在まで続く厚労省の大罪の原点でもある厚労省の変わらない体質に由縁する。

遅くとも昭和26年には血清肝炎(ウイルス性肝炎の当時の呼称)が注射器の連続使用で感染することがわかっていながら、注射器の連続使用(前の人に打った注射器の針も薬液も変えずにそのまま3人とか続けて打つ!コロナワクチンでいえば5人続けて打つということ)を続けてきたから。しかもそれを昭和63年まで放置。

この放置体質が、C型肝炎、薬害エイズを惹き起こしてきた。今また都道府県をまたいだ移送システムを構築をしないまま患者を放置し、日本全体では重症者や軽・中症者の3倍もの病床を確保しながら、待機死を続発させているのだ。

この点田村大臣に確認したところ、「ドクターヘリではスペースが限られており、機器が入らない、気圧の問題がある」「大阪から滋賀に移送した患者は理由がわからないが結局また人工呼吸器付けたまま戻ってきた。その後言っていいか分からないが、住民からのお声もあった」「だから難しい」

しかし、ドクターヘリには標準的に人工呼吸器が付いており、患者の移送にも使われている(順天堂大学Web)。自衛隊には「空飛ぶICU」がある(防衛省Web)。

また、滋賀県への患者移送について大阪府に問い合わせたところ、

「滋賀県でしっかりと受け入れていただき、無事回復して大阪に戻り軽症・中等症病床に今入院している。」

なんと、滋賀県の善意で上手くいった移送連携について、事実を曲げて上手くいかなかったように脚色し、住民感情まで持ち出してケチをつけて、「だから難しい」という適当な返事に結びつけたのだ。

 

つまり、この国家的重要事項について、検討不足なのかなんなのか、思いつきのような虚偽といってもいいような不正確な答弁をしているのだ。

そして、「移送について内部検討をやったことがあるのか」と尋ねたところ「各都道府県で病床確保を御願いしている」と話を完全にごまかした答え。

結局検討すらしていないのだ。

この大臣というか、内閣はダメだ。内閣支持率が下がるのは当たり前。

EUは一ヶ月でやったこと(NHK)を一年経ってもできない。

だから、ワクチン接種も厚労省には任せられないということで、ワクチン担当相や自衛隊が出張らなければならないのだ。

その点を率直に質したところ、またグダグタと関係ない話をして

「私に力がないことはお詫び申し上げます」

そんなお詫びはいいので、国家と国民にとって必要な検討を今からでもいいから検討を始めるべき。そして、この国難に力不足を認めるのであれば潔く辞任し、能力ある者に任せるべきだ。

 

アドバイザリーボード・分科会と感染研は信頼に足るのか?

また、私にとってショックな事実が明らかになった。

このところの行政(含む各都道府県知事)や国民の最大の関心事は「変異株」。

 

なぜ、関心を持つかというと、「変異株は重症化し易い」とマスコミが盛んに煽っているから。変異株の感染力が増大していることに争いはなく、感染者数が継続的に増えれば重症者も死者も当然増大するが、それでは当たり前。マスコミは盛んに「変異株は別もの」「若い世代も重症化」とそれ以上に煽りまくって国民の恐怖をつなぎ止めようとしていることは皆さんご存じのとおりだ。

 

ところが本場イギリスではハンコック保健相が当初から「重症化しやすいという証拠はない」(テレビ朝日)と話していたということだし、直近に発行された権威ある「ランセット感染症」には同様の解析結果を記した論文が掲載され、海外のメジャー通信社もこれを報じている(ロイター)。

 

そして、日本でもっとも変異株の割合が高く、既に従来株から置き換わったとアドバイザリーボードが評価(第33回、資料1・3頁)している大阪府の直近の数字を見ると、ランセット感染症の論文と同じく、重症化リスクが増大している傾向は見受けられない。

 

大阪府は第1波から第4波まで、年代別重症者数を正確に発表している(1波・2波:第27回新型コロナウィルス対策本部会議(資料1-5・P30),3波・4波:第32回新型コロナウィルス感染症対策アドバイザリーボード(資料3-5・P21))。

これらを元に第4波の重症者化割合と、それ以前を比較したのが下記グラフ。

以前も紹介したとおり、第4波は、全体の重症化率はそれまでの波より僅かながら低下している。

また、各世代とも抜きん出て高い第1波を除いて第2波・第3波と比較しても、20〜59歳の数値は若干上昇してはいるが、20〜39歳は0.1%、40〜59歳は第2波より0.4%、第3波より0.9%の増加に過ぎず、大差は無い。

 

ところが、この資料を示して5月12日の衆院厚労委員会で尾身会長に「変異株の重症化根拠」がどこにあるのかを尋ねたところ、尾身会長は、

 

「たしかこれは大阪の正式なプレゼンテーションがあって、〜、変異株の五十歳代以下の人たちの重症率が、それ以前と変異株のというので明らかに増加したという、これが国内で、我々が、一番大阪が変異株の割合が多いということで、そのことは、少なくても国内でのしっかりとしたエビデンスというのはあるので、〜我々はそう解釈
をしました。」とのこと。

 

そのレポートとは、厚労省に確認したところ以下のもの。

(厚労省Webより引用)

 

尾身会長の「しっかりとしたエビデンス」とは、一番右の「【再掲】変異株陽性者」の数字である

「全陽性者に占める割合3.5% 40・50代の同4.2% 60代以上の同11.6%」

を指しているのだろう。

その数字であれば、第3波の

「全陽性者に占める割合3.2% 40・50代以上の同1.9% 60代以上の同8.8%」

と比較できるような差はある。

しかし、その数字は第4波の全数の数字と差があり過ぎないか?特に重症者数の2/3を占める60歳以上でその差は顕著。

大阪府では既に8割以上が変異株に置き換わったと言われているのに。

勘が良い方はすぐにピンとくるだろう。重症化率に限らず、統計的に数字を比べるのであれば、抽出する数字が同じ条件で揃えられなければならない。

 

上記の各数字で重症化率算定における第1〜第4波の数字の母数は、大阪府で普通に行われているPCR検査で陽性となった陽性者。機器により差があるが最大45までのCt値での判定。ウイルス量が極めて少ないものも母数に含まれている。

 

一方、変異株陽性者とは、変異株以外も含む全陽性者中から一定割合を抽出して遺伝子解析されて変異株と特定されたもの。そして、その抽出は無作為になされるものではなく、

「ウイルス量が少ないと解析を実施できないため、ウイルス量が多い検体(Ct値3
0以下)を抽出し、国立感染症研究所にて解析を実施」

したものなのだ。

つまり、変異株であっても当然存在するはずのウイルス量が少ない検体は変異株集団では母数から除かれてしまっているのだ。

 

ウイルス量が多ければ必ずしも重症化する訳ではないが、ウイルス量が少ないものがカットされるだけで重症化率は当然低下する。疾患としては治癒しているがよく言われるウイルスの残骸のようなものが残っているだけの陽性者が排除されるからだ(なお、抽出条件は都道府県によって異なり35や38のところもあるとのことだが、いずれにしろ一般的な陽性判定よりも低いCt値だ)。

 

驚くことに、厚労省に問い合わせたところ、アドバイザリーボードも分科会も感染研もその事実を知っていたとのこと。

 

そのような、思いっきりバイアスがかかった集団の解析でもって「国内でのしっかりとしたエビデンスというのはある」と尾身会長は答弁しているのだ。

 

問題なのは尾身会長だけではない。

つい最近、感染研が「変異株の届出時に重症であるリスク1.40倍」との分析結果を発表している(「日本国内で報告された新規変異株症例の疫学的分析(第2報)」。そして、これを早速マスコミが「変異ウイルス 重症化リスク1.40倍 報告書まとめる」と報じている(NHK)。

勿論、マスコミも感染研も、抽出に際して比較に不適当な条件が付せられていたことには全く触れていない。

 

これほど世間の関心が集まり、政策の中心課題となっている「変異株」の病態に関する不正確な見解の公表。

こんなことでアドバイザリーボード・分科会や感染研、そして尾身会長の言が信頼に足りると言って良いのか?大いに疑問を抱くのは私だけではないだろう。