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授業料をもらっている以上、大学は対面事業をきちっとやるべき

大学の対面授業がいつまで経っても始まらない。

今年の新入生を持つ家庭では、入学金と授業料、そして家賃を払い続けているが、行われているのはネット事業のみ、授業料やそれ以外のコストに見合う対価の提供がない。

一方で、ある大学関係者がオンラインと対面授業の併用を求めた文科大臣の発言に対し「文科省の支援がないから何もできない。自助努力を求められているだけ」という趣旨の発言をされていた。これには失礼ながら少し呆れてしまった。

 

大学以外はみんな必死で自助努力をしている。

街角の小さなラーメン屋さんも飲食店も、お客さんが交代するたびに一生懸命にアルコールでテーブルを拭いている。入り口にはエタノール消毒液を置き、店員は皆マスク。

何とかして店がクラスターにならないように、そしてお客さんにもきてもらえるように必死なのだ。そうしなければ収入が閉ざされ、大事な店がなくなってしまうから。

 

大学の対面授業再開と感染拡大防止両立には、①マスク、②席の間隔確保(人数の多い講義も、入れ替え制や教員2人で2教室に分ける、半分はZOOMなど工夫次第)、③私語禁止、④教室入り口でのエタノール消毒、くらいやれば十分だろう。

 

先日、新型コロナ対策に関する政府ヒアリングの場で文科省に対し、「対面授業再開に関して慎重というか頑なな姿勢を崩さない大学に、一般企業やプロスポーツ、飲食店と同様に感染防止対策に十分な配慮をしつつ再開を促すためにモデルケースを紹介するなど工夫をして、学生の学校で学ぶ権利を守るよう促したらどうか」と提案した。

文科省の担当者も、大学にいくら文書出してもスルーされるので、そう言ったわかりやすく目に見える形で促すことを検討したい、と前向きな姿勢だった。

世の中から新型コロナが消える見込みは当面というかおそらくない。大学だけが象牙の塔に立てこもり、授業料だけ徴収し続けるなんていつまでも通用することではないだろう。