厚労省の策謀

若い力士の死亡について、著名な芸能人が「もっと早く調べられたらって本当に思います。」とコメントした(報知)。

やはり、ほとんど誰も気付いていない。史上稀に見る成功を収めた「厚労省の策謀」についてだ。

 

 それは、「PCR検査に目を向けさせて診療拒否をカモフラージュし、受診抑制を図って医療崩壊を防ぐ」というもの。

これにまんまと乗ったワイドショーの扇動的なコメンテイターの言葉が世論を「PCR検査」一色に染めてしまい、必要な人に必要な医療が何時まで経っても行き届かない現状がマスクされてしまっている。

そして、その反作用として肝心な医療体制の整備が進んでいない。診療拒否が正当に批判されればそこが改まっていくのが自然な流れなのに。

 一昔前のインフルエンザなんて誰も検査なんかせず、症状で診断してあとは対症療法。診察の前にPCR検査が必須と思い込ませたのがこの策謀のミソ。
厚労省は、見事な策謀で時間稼ぎには成功したのだから、本来やるべき診療体制の整備に全力を挙げるべきだ。

 

 厚労省がサボタージュしている間に、大阪では、十三市民病院がコロナ専門病院に改造され、5月22日から本格運用する(関西TV)。千葉では、民間病院がプレハブのコロナ専門病棟が突貫工事で建設している(TBS)。

このような対応こそが「策謀」によって稼いだ時間を使って行うべきであったところ。全国各都道府県にこのような病院・施設をその人口やエリア面積に応じて必要なだけ作るのは、2月からの3ヶ月間あれば十分だったはず。

しかも、詳しい報道がなされていて相当充実した施設であることが伺われる後者の場合、なんと費用は3億5000万円しか掛かっていない。47都道府県に2箇所作っても329億円。アベノマスクの当初予算の3分の1である。

 

今からでも、厚労省はやるべきことに全力を尽くすべきだ。そうでなければ「策謀」はただの「無策をごまかす陰謀」になってしまう。