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ダイヤモンド・プリンセス号の過ちを繰り返すな!日本版CDCを設置すべき

ダイヤモンド・プリンセス号におけるCOVID−19(新型コロナウイルス)のホットスポットのような感染の拡がりように、内部は酷いことになってそうだとは思いましたが、ここまでとは。

海外経験も豊富で日本における感染症の先駆者として著名な神戸大学の岩田健太郎教授が、色々な手段を尽くして何とかダイヤモンド・プリンセス号の内部に入り込み、感染拡大防止対策の悲惨な実態を目にされたこと、そしてそれをある部署に訴えたところ、ダイヤモンド・プリンセス号から1日で追い出されたことをYouTubeで自ら報告されています。

感染危険区域(レッド・ゾーン)と安全区域(グリーン・ゾーン)が区分されていないことや、マスク・手袋などの感染防止対策がまちまちなこと、患者の隔離がなされておらず通路で何の気なしにすれ違うことなど、乗員・乗客のみならず医療従事者すら身を守る体制が全くできておらず、エボラやSARSの現地も体験されたプロ中のプロが初めて感染の恐怖を感じられたことを医学者の目で報告されています。なお、この報告で岩田教授が問題視されているのは、ダイヤモンド・プリンセス号の乗客を下船させずに隔離したことではなく、船内での感染拡大防止策について無策に等しい状態で放置したことです。そうなった原因は、信じられないことに感染症専門家を入れずに厚労省の官僚が素人判断で押し進めたところにあるようです。医療チームもDMATという、災害派遣医療チームだったとのこと。

 

岩田教授には、10年ほど前に神戸でお話を伺ったことがありましたが、合理的な物事に対する評価はまさにプロそのものだと感じたことが印象に残っています。その岩田教授がここまでおっしゃるのですから、下船が開始されたとしても、船内に残る方たちのために、政府は早急に感染症専門家を派遣し、なおかつその専門家の意見を最優先して対策を立て直すべきです。結果には必ず相応の原因があるからです。

 

厚労省は、予防接種禍B肝といい薬害エイズといい、医学的知見が必要な感染症対策に役に立っていません。数年おきに新種のウイルスによる感染症が世界各地で発症し、なおかつ日本は観光立国で世界から旅行客が訪れる先となっており、今の脆弱な体制では、大惨事も起きかねません。日本版CDCなどの設置など抜本的組織改革が必要な時期でしょう。国会議員として働きかけて行きます。