変異株は日本にとって脅威か?

ダラダラと続けられた緊急事態宣言がようやく終わりを迎える。

「このままでは2月末に東京の感染者は1日3500人」といつものように煽った専門家がおられたが、いつのものようにその予言は実現しなかった。

しかし、相変わらずこのネタが終わって欲しくないマスコミは「リバウンドの兆し」とか「変異株は感染率と死亡率が上がる」など、恐怖を煽るニュースをマメに探して繰り返している。

たしかに、イギリスでは1月初旬のピーク時に一日当たり陽性者が6万人、死者が1800人を超えた時もあった(ただし、そこから急激に減少)。フランスでは11月初旬の一日8万8790人!という驚くべきピークを乗り越えて減少していたのが、12月初旬から少しずつの増加がもう4ヶ月も続いていて、今は一日3万人を超えるレベルにまでなってきている。

日本にも問題の英国型を始めとする各種変異株が入って来ているのは証明されており、神戸などでは既に55%が変異株だが(朝日)、あまり影響は感じられない。2月中旬以降、新規陽性者は1000人前後。致死率も上がっていない(以下の致死率のうち、50代以下のグラフは横軸の単位が最高10%、60代以上は100%と異なるので注意。50代以下はほとんど亡くなることのない感染症なのだ。)

 

 

 

理由は依然として証明されていないが、日本と欧米では全く別の疾患といっていい新型コロナウイルス感染症。

欧米で変異株が脅威とされていることから、日本でも脅威となるかのような報道がなされているが、そもそもそれまでの株も欧米では脅威だったが、日本は全くといっていいほど様相が異なっていて、感染者数も死者数も人口当たりで比較して1/5〜1/10程度。

もういい加減、欧米の報道や対策に惑わされるのは止めて、日本の現状を見つめたらどうだろうか?

シビリアン・コントロールを取り戻そう

SNSで、感染症の専門家の方々が緊急事態宣言延長について考えを急に変えた(延長すべき→解除すべき)ことについて、驚きの声が拡がっている。

 

そもそも、現在世界各国で主流となっている社会的距離政策(いわゆるロックダウン)は、広大な地域の完全なシャットダウンとその地域の住民の全数検査を行う中国方式を除いては、その効果が少なくとも定量的には定かでは無い。

 

一方で、アメリカなどの隣接州(例えばノースダコタ州とサウスダコタ州)などでは、種々の社会的距離政策を採った州と採らない州で感染状況がほぼ変わらない、という結果も出ている。この州ごとの規制の差異と結果が相関しないことについて、広範な規制を敷いたカリフォルニア州とそうではなかったフロリダ州などを例としてAP通信が報じている。

また、フランスでは日本よりよほど厳しい社会的距離政策が昨年末より取られているが、逆に感染者数は増え続けている。

 

一方で、日本では、社会的距離政策としては非常に緩和的な政策(飲食店の営業時間短縮)が一部の都道府県で年初より緊急事態宣言に伴い実施されたが、陽性者数の推移は、宣言地域と被宣言地域でほぼ同じような傾向にある。

下記は全国の新規陽性者数だが、全国的に年末から年初にかけて増え、その後減少し、横ばい(いわゆる下げ止まり)になっている。

緊急事態宣言で飲食店営業に制限をかけた宣言地域と大多数の非宣言地域はみな同じようなグラフ。

ここから推測すれば、この動きは、飲食店営業での感染増大やその制限による減少が原因ではなく、単なる季節的要因(寒さや乾燥の進行による増大、その緩和による減少)など、全国で共通の要因による感染者数の増減があったと考えるのが普通だろう。

冒頭の専門家の意見変化には、私も少しというかだいぶ驚いたが、背景にはそのような事実を受け入れざるを得なくなってきたということがあるのかも知れない。

 

そもそも感染症専門医の方々は、感染症を治療する専門家であって、マスな単位での感染症拡大防止の専門家ではない。

また、マスな単位での専門家(疫学者)も、パンデミックレベルにおける感染拡大防止策などについては机上で組み立てられた理論があるだけで、現代科学のレベルでその有効性の検証や確認など誰もしたことはない。現代史においては、スペイン風邪のような経験が無いからだ。

 

その限度の知識として、専門家の意見は政策形成の参考程度に止めるべきところ、自治体の長も政府も野党もマスコミも、その意見を絶対視するような風潮があるが、これは形を変えたシビリアン・コントロールの逸脱に他ならない。

 

専門家の意見は勿論貴重。しかし、絶対ではないし、専門家は時に誤ることもある。経験の無い事象であれば尚更のこと。「各産業の中で一番大事なのは医療」という偏った意見が平然と唱えられる状況は明らかにおかしい。

 

国民に対し、責任を負うのは総理大臣や各自治体の首長。医療の専門家だけでなく、経済などの各専門分野の意見を広く聴取し、実態を統計数字(「一年経っての総括」参照)などからよく見極めた上で、最後は民意によって選ばれた政治のトップがその責任と眼力でもって「総合的に」適切な政策を執っていくべきだ。

 

 

1年経っての総括、日本は独自路線を行くべき

新型コロナパンデミックが起きて1年。

そろそろ、世界ではなく我が国の状況を落ち着いて見つめ直すべき時期だろう。

世界の状況と、我が国の状況は大きく異なるからだ。

 

1.罹患率がとにかく低い。

 

下記は年代別の罹患率。1年経ってみて、

・1年間の総数と罹患率

 累計罹患者数が44万2393人(厚労省データ・2021/3/13まで)。

日本の総人口1億2562万人(総務省2021年2月概算値)中、感染したのは0.35%。1000人に3人。

 

・2021年における1日あたりの罹患率

 2021年1月1日〜3月13日までの累計陽性者数は20万8608人。一日平均2897人。総人口中感染したのは0.002%。10万人に2人。

 

・年代別罹患率

 世代別の累計罹患者数(厚労省データ2021/3/10)のパーセンテージ。

最も多い20代でも1年間通して1%にも満たない罹患率。後記のとおり、発症率は約5割なので、実際に発症する方は以下の数字の半分程度。

2.無症状率は約5割

 

厚労省が積み上げデータを出していないので、少し古いデータで恐縮だが、昨年私の事務所で厚労省が4ヶ月毎に出しているデータを積算したところによると、罹患率が低い上に無症状で済んでしまう割合は全年齢平均で約5割。

10歳未満は65.6%が無症状。年齢を経るごとに徐々に上がっていくが全年齢平均で約5割、48.4%が無症状。

仮に罹患したとしても、高齢者層以外はなかなか重症化はしないし、30代までは死亡することはほとんどない。なお、20代・30代で死亡した方はおられるが極めて少数のためパーセンテージは0.0以下となっている。

3.40代以下はほぼ死なず、重症化もしない。

 40代以下の世代(10歳ごとに区分)の罹患率は、1年間通しで、0.13%〜0.75%。

 罹患する可能性が低いので、新型コロナ感染で死亡する確率もかなり低い。

 以下は、1年間を通して、各年代における新型コロナに罹患して死亡する確率(つまり感染しなかった方を含めてその年代に属する全人口が母数)を示したもの。罹患した方が亡くなられる割合を示す致死率ではないことに注意。

残念ながら人は死からは逃れられない。その現実にシビアに直面せざるを得ない70代、80代であっても、罹患率がそもそも低いので新型コロナで死亡する確率は極めて低い。70代で0.01%(1万人に1人)、80代で0.04%(1万人に4人)。

 

4.結論 日本においては、医療体制さえ整えておけば、人生や仕事、社会生活を犠牲にしてまで押さえ込まなければならない感染症という評価にはならない

 

いかがだろう。数字を前にすると、マスコミや一部の感染症専門医の虚像に踊らされていたことに驚く方も多いのではないだろうか?

70代でさえ1万人に1人しか亡くなることのないこの感染症を、日本中がここまで恐れて社会生活を抑制するのはいくらなんでも均衡を欠くだろう。

欧米では、日本の10倍以上の陽性者数、死亡者数なので、各国とも社会生活を犠牲にしてでも抑制に躍起なのは理解しうる。

しかし、日本の状況で、リスクは本来ほとんどない若者の楽しみを奪い、サービス産業に壊滅的打撃を与えるような社会的距離制限政策=緊急事態宣言を取る必要はない。

 

当初、右も左もわからない状況に国が、国民が、そして医療機関が怯え、この感染症と距離を置こうとしたことはやむを得なかっただろう。

だが、感染防止のノウハウも確立され、対症療法も進歩し、感染防御用品の不足も解消された今、この罹患率・新規陽性者数に過ぎない日本が、医療崩壊の懸念をいつまでも口にしているのは正直情けない。

 

昨日、NHKが回復した高齢の入院患者を介護老人保健施設の半数近く(1600にも上る)が受け入れることを表明したとのニュースが流れた。

前掲のグラフを見ればわかるとおり、重症入院患者のほとんどは高齢者。介護の問題を抱えている方が多く、急性期医療の現場では痴呆症の方などのケアのノウハウもないため、回復に向かった場合に介護が大変な苦労になっていて、受け入れ数を制限せざるを得ない一因とも聞く。したがって、素晴らしい取り組みだ。

厚労省も介護報酬を加算するなどの支援策を打ち出しているという。

 

こうした工夫を積み重ね、国民に不自由をさせる社会的距離政策を回避することこそ、本当の政策ではないか?

 

最後に率直に指摘する。

感染症専門家の方々は、それがご自身の仕事であるが故に感染症を限りなくゼロに近づけることを優先した意見を具申される。それはそれで正当。しかし、世の中はそれだけで成り立っている訳ではない。

民間部門が多い医療界は、採算や風評、慢性的に不足気味の医療従事者の意向を気にせざるを得ないし、その声を背景に日本医師会会長は、医療界の都合を叫び続ける。また、マスコミは、新型コロナの新規陽性者数を伝えるだけでニュースが出来上がり、時折「後遺症」やら「変異株」やらのスパイスを混ぜれば安直に視聴率も話題も稼げる。

そして野党は、陽性者が増えた、医療が逼迫している、政府は無策だ、と叫べばマスコミが快哉を叫び、マスコミによって「新型コロナは恐怖の感染症」との先入観を植え付けられた一部の国民は同調する。

 

 

しかし、それで国民は幸福になるのか?

新型コロナで死亡することはほぼ考えられない女性や若い世代の自殺者が増え続けていることから目を背けて良いのか?

懸命に働いて世の中に楽しみを与えてくれる飲食店を始めとするサービス産業や関連産業を軒並み苦境に陥いらせる政策を継続するのか?

政府は、日本における新型コロナウイルスの実態を、正面から見据えて、野党やマスコミの雑音は排除し、正しい政策を執り行うべきだ。

 

具体的には、次の施策。社会的距離政策(緊急事態宣言)は、これらをやり尽くしてからというのが当たり前の順番だ。

・病院間や老人保健施設との連携をより強固にして、医療体制を拡充させること

・感染防止対策は高齢者への感染防止対策に重点を置く。特に介護施設・慢性期病院への徹底した検疫(高齢者を孤独にさせる隔離ではなく、検疫に比重を置くべき)

・初期診療の充実=隔離から治療へ。イベルメクチン、デキサメタゾンなど重症化を防ぐ投薬の促進

小池都知事の3つの嘘とそれを突かないマスコミの欺瞞

小池都知事は、新型コロナ対策に関連して嘘をつき続けている。

 

1つ目の嘘。

 

若者が出歩いて感染し、高齢者にもそれが波及するという嘘。

東京都は接触者の探索をしていないが、他県の例を見ると現在は大多数が世帯内感染。

そして、そもそも東京都では高齢者は若者と同居していない。

ほとんどは、一人暮らしか夫婦のみ。東京都の世帯総数669万934世帯のうち高齢者のいる世帯は206万4215世帯。そのうち高齢者単独世帯が73万9511世帯、夫婦のみが58万2081世帯。そのほとんどが高齢者のみ世帯なので、若者がいくら感染しても高齢者に感染をさせるルートはほとんどない。

高齢者が高齢者に感染させているのが真実の姿。

2つ目の嘘。

 

緊急事態宣言のような社会的距離政策は、日本のみならず世界的にみても医療体制を維持するために行われている。

病床数に余裕さえあれば、経済に大きな影響を及ぼすロックダウンなど行わない(中国、NZなど一部の例外除く)。

そのもっとも肝心な点のさらに肝心な「重症者用病床数」ということについて、本当は1000床確保していたにもかかわらず、500床と嘘をついていたのだ(「緊急事態宣言延長は大間違い」参照)。

当然病床の占有率は2倍前後になってしまう。

これは、かなり悪質な嘘。厚労省が雇用統計に関する数字を誤魔化していたと大問題になったことがあるが、さすがに倍増まではしていなかった。どう考えても作為的な嘘。

 

3つ目の嘘。

 

これはある意味もっとも酷い。まるでもしこの嘘が本当であれば、故意によるとしか言えない許しがたい嘘。

黒岩知事が直接証言している言葉によれば

「あれ、これ他の知事は(延長要請について)大丈夫なのかなと言ったら、(小池氏は)森田千葉県知事は賛成している、大野埼玉県知事も賛成しているというので、私、直接電話したんです。そうしたら森田知事が、(小池氏が)黒岩知事が賛成するからと言うからじゃあ俺も賛成と。大野知事もそうだというから、え、そんなこと僕賛成していないですよと。そうなんですかと。それでちょっと待ってくれ、2週間延長なんていう話考えていないと」(FNN

つまり、森田知事や大野知事が言ってもいないことを言って黒岩知事を欺し、森田知事や大野知事にも、黒岩知事が言ってもいないことを言って欺したということになる。

 

今、東京都内の飲食店の中には、緊急事態宣言延長によって本当に深刻な状況にさらに追い込まれている方々が間違いなくいる。

そして、小池都知事の、卒業旅行も謝恩会もコンパもなし、という呼びかけで、人生でもっとも思い出深いイベントを失った若者たちがいる。

中には、追い込まれて未来を閉ざす方もおられるだろう。

 

こんな大きな嘘を日本の首都の知事が平然とつくことが信じられないが、それを非難しないマスコミも理解出来ない。

芸能人が不倫したり、官僚が会食したりは、執拗にその人間の職業生命を絶つまで非難し続けるマスコミが、この大きな嘘をそれも3つもついて、緊急事態宣言延長という本来不要な不自由を首都圏3000万人に強いた人物は野放し。

 

世の中どうかしている。

 

ワクチン接種率63%のUAEの衝撃的事実

衝撃の事実を知った。UAE(アラブ首長国連邦)は、全国民が970万人前後。

そのうち620万人がワクチン接種を終えて、接種率は既に63%を超えている(Home | UAE Coronavirus (COVID-19) Updates (ncema.gov.ae)

にも関わらず今日(3月6日)の新規感染者数は2959人。100万人あたり305人。

 

一方で、日本のワクチン接種率はほぼゼロ(日本全体で4万人弱・0.03%)、人口1400万人の東京都の今日の陽性者数は293人。100万人あたり21人。

 

ワクチンが既に63%接種されているUAEの方がほぼゼロの日本の15倍も感染者数が多いのだ。

UAEのワクチンは中国医薬集団(シノファーム)、米ファイザー、ロシアの「スプートニクV」、英アストラゼネカから選択とのことだが、有効性はどれも大差ないとされている。

 

ちなみに、ワクチン接種率54%、人口900万人弱のイスラエルの3月5日の新規感染者数は3058人なのでUAEと大差ない。ワクチンはファイザーとモデルナ。

 

さらに、イスラエルの現在の重症者は690人(3月5日)、UAEは不明。対する東京都は49人(同日)。

 

ということは、導かれる結論は2つ。

 

①ワクチンには日本のファクターX以上の効果は見込まれず、陽性者数減にファクターX以上の効果があるかはわからないということ。

②欧米や世界がワクチンを打って満足する効果としては、現状の日本以上の状況には決してならないということ。

 

もう日本は現実を受け入れれば良いだけで、これ以上を望む必要は全くないのだ。

緊急事態宣言は早急に解除し、病床数を欧米並みに確保し、後は普通に暮らす。

もうその時期なのでは。

緊急事態宣言延長は大間違い

極めて残念な速報が入った。

菅首相が緊急事態宣言延長の姿勢とのこと(NHK)。

 

緊急事態宣言が感染拡大防止に極めて有効で、かつ延長を行わなければならないほど事態が逼迫しているのであれば、万難を排してそれを行うこともあり得るだろう。

しかし、明らかに事態はそうではない。

 

まず、感染拡大の実態はどうか。

今の日本の緊急事態宣言は、ゆるゆるの社会的距離制限政策。世界でも有数の緩さで、基本的に飲食店の営業時間を制限するだけのもの。

したがって、飲食店経由の感染拡大が存在しているのでなければ効果など到底見込まれない。

しかし、東京都の感染の実態は異なる。直近のNHKの報道によれば、

 

「28日の329人のうち35%にあたる116人はこれまでのところ感染経路がわかっていないということです。

一方、感染経路がわかっている濃厚接触者の内訳は、「施設内」が最も多く126人、次いで、「家庭内」が58人、「職場内」が12人、「会食」が6人などとなっています。」

 

緊急事態宣言に関連する「会食」が感染源であるとされているのはたったの6名に過ぎないのだ。

 

主要な感染源はここ。

 

「このうち「施設内」では、6の医療機関で患者と職員合わせて40人、8の高齢者施設で利用者と職員合わせて83人の感染が確認されました。

老人保健施設や特別養護老人ホームなどでクラスターが発生し、高齢者に感染が広がるケースが目立っています。」

 

話題の千葉県も同様。

 

「担当者は原因について「詳しく判断できないが、高齢者施設や医療機関でクラスター(感染者集団)が散発している」ことを挙げた。」(千葉日報

 

つまり、問題は、高齢者施設と病院のクラスター。ここは毎日抗原検査でもやれば良い訳で、緊急事態宣言継続など全く不要だ。

 

また、罹患率・死亡率(罹患した方が死亡する確率は致死率。致死率は70代・80代以上が確かに高いが、ワクチン接種後、ワクチン接種とは無関係に死亡する方が、アメリカや北欧で数百人単位で報告されているとおり、そもそも70代・80代以上は新型コロナ罹患に関わらず、余命が限られており、自然経過でも死亡された可能性は高い)共に他の疾患に比べて脅威とは言いがたい新型コロナ感染症が厄介なのは医療システムを既存するから。欧米のみならず日本でも緊急事態宣言の主目的は、医療システムの維持にある。

ところが、他ならぬ東京都で、肝心の医療システムの逼迫度合いについて、驚くべき嘘があったことが判明している(「【検証コロナ禍】東京都の重症病床使用率、大幅な下方修正 気づかず再び誤報のメディアも」)。

 

それまで確保されている重症者用病床は500床とされていたのが、一日にして1000床に改められたのだ。

したがって、重症者病床の逼迫率も大幅に改善する。

例えば、3月3日の重症者数52人は、500床であれば14%を占める。それが1000床なら5.2%に過ぎなくなる。

こんなインチキ、数字の嘘で都民の生活は大きく左右されてきたのだ。

 

さて、今、真に必要な対策は何か。それは一も二もなく医療体制の拡充だ。

昨日の財務金融委員会で菅首相に直接質疑する機会を得た。その場で

 

「コロナ対策の両輪は社会的距離政策と医療体制の拡充。しかし現在は前者に偏り飲食店等の閉鎖が相次いでいる。是非後者の拡充にも力を入れていただければ次の波は緊急事態宣言なしでも乗り切れるかも知れないのでご努力をお願いしたい」

とお尋ねしたところ、菅総理からは、

 

「私自身も直接医療関係者の方々にお会いし、協力の要請などを行いながら取り組んできました。その上で、今回の対応を検証した上で、ご指摘の医療提供体制の確保などを含め、対策を更に進化させていく必要がある、こう私は考えています。まさに委員(=青山)と一緒だという風に思います。」

と正面からお答えいただいた。

したがって、総理は真にやるべきことは理解されていると思われるが、ここで緊急事態宣言を打ち切って万一感染者数が少しでも増えればマスコミと野党の一斉攻撃に遭うのは目に見えている。

だから政治的にそのリスクを冒せないとの判断なのだろうが、国民のためを思えば、毅然と立ち向かっていただきたかった

 

日本をマスコミと政治が壊していく。

新型コロナ 問題の本質

日経だけは他のメジャー系マスコミと違って、新型コロナ問題に関し、時折とても優れた記事を掲載する。

今回は、結構衝撃的な数字を取り上げてくれた(「コロナ病床、日本は英米の1割どまり 病院間の連携不足」)。

 

「国内で新型コロナウイルスの患者を受け入れる病床の割合が欧米の10分の1以下にとどまることが分かった。全病床に占めるコロナ病床の割合は1月下旬時点で0.87%と、英国の22.5%や米国の11.2%に比べ桁違いに少ない。」

 

というのだ。

このことは、本当にずっと言い続けてきたのだが、日本はこのパンデミックが始まった昨年2月以来継続的に欧米の5〜10分の1以下の陽性者数であり死者数。

病床数だって、欧米よりずっと多い。なのになぜ医療崩壊?

 

この記事もその点をよく理解していて、

「日本は人口1千人あたりの病床数が約13で英米の3弱を上回る。累計感染者数は2月中旬時点で人口の約0.3%と相対的に少ない。」

と指摘している。

つまり、病床の収容能力は欧米の4倍もあり、感染者の数は逆に圧倒的に少ない。

(青山まさゆき事務所作成の昨年度作成のデータによるグラフ)

 

それでも「医療逼迫」だの「医療崩壊」だの挙げ句の果てには「医療壊滅」とまで医師会トップが大騒ぎするのは何かがおかしいからだ。

 

メルケル首相が昨年3月に早くも国民向けに訴えたとおり、この感染症の厄介なところは、感染率が高いとか死亡率が高いとかそういうことではなく、医療体制を攻撃するところ。重症化すると病床を占有する期間が長いので、医療機関が患者であふれてしまう。だから、助けられる人も助けられなくなるから、なるべくかからないようにするために、国民に多大な負担をかけてまで社会的距離政策ーいわゆるロックダウン(この緩い版が日本の緊急事態宣言)を各国とも取らざるを得ない。

このことは日本でも同様で、各自治体の指標には必ず医療機関の病床数や重症者数が取り入れられている。

 

しかし、裏を返せば医療機関に患者を受け入れられる余裕さえあるのであれば、特別扱いする必要はさほどない。そもそも罹患率が低いので、70代・80代を除けば死亡率(この病気にかかった方が死に至る率(致死率)ではなく、その世代においてこの病気で死ぬ確率を指す)も低い。また、70代・80代でも他の疾患で亡くなる率と比べて特別高いとは言えないだろう。

そして、仮に罹患したとし対症療法すら定まっていなかった春先と違って、軽症の段階からきちんと薬物治療することも可能で、医療機関さえ「普通の病気」として普通に取り扱いさえすれば、あっという間にこの騒ぎは収まるはず。

 

日経新聞を見習って、いい加減他のメジャーマスコミも新型コロナ騒動の真相に気づいて欲しい。

また、政治サイドも、100人台まで減った陽性者数をさらに減らそうとする東京都のようなお門違いの政策を指向するのではなく、真の問題点である「入院病床数の不足」を解決するよう、政策の焦点を変えていくべき。

既に開業医ではこの病気に正面から取り組んでくださる方が増えてきている。だから、病院においてもやればできるはずだ。

取り巻きが悪いのか?

ちょっと驚くニュース(FNN)を目にした。

「東京都の小池知事は、1日の新規感染者数が、およそ3カ月ぶりに100人台となったことを受け、下げ止まりでリバウンドする可能性があるなどの専門家の認識を明らかにした」

当たり前。

日本の緩い社会的距離政策(緊急事態宣言)のやり方では、短期的にでも感染者をゼロには出来ないのだから、減ったらまたリバウンドするに決まっている。政策担当者である以上、政策目的をきちんと把握し、弊害も伴う政策である以上、退き際も心得なければならない。いったい、どこまでやれば気が済むのか?ということ。

何をどう理解されているのだろうか?

この方の取り巻きの専門家とやらは、ハッキリ言ってどうしようもないレベルなのだろうということを改めて確認させられた。

令和3年の敗戦

何故こんなに時間が経つのに医療体制を整えられないのか?という疑問をある方より頂戴した。
私もかねがね厚労大臣や厚労省と厚労委員会の質疑などを積み重ねる中で、「何故出来ないのか?」、そして。「何故やろうとしないのか?」が常々疑問だった。

欧米よりはるかに少ない陽性者数と重症者数と死者数。春にあっという間にコロナ用ICUを増床したドイツは、スペインやフランスの患者さえも受け入れている。日本よりは遥かに多い自国患者があるというのに。

その答えは、組織と人の在り方がダメダメだから。

厚労省には(というか中央官庁には)自分たちで地平を切り拓いて問題を解決しようという気持ちは皆無。

それが日本の命運を掛けたようなものであったとしても、だ。

他の誰か、ではなく自分が中心となり、新しいアイディアを出して、それを所管横断的に展開して実現しようとする気持ちもまるでない。

そして、仮にそういった稀有な開拓者精神を持つ官僚がいたとしてもそれはたぶん不可能。

二言目には必ず「所管が違うので別のものから」という言葉が返ってくる。彼らの組織にはまさに「縦割り」が染み付いて、ガラスのように固形化しているのだ。

この問題を切り開くには、官庁内の縦割りの所管を越える必要がある。また、仮にさらに陽性者数が増える第何波かに襲われれば、地方自治体の壁も越えなければならないだろう。

しかし、致命的なのは、彼らがそもそも壁を越える気持ちのない羊の群れであること。気持ちが無ければそれは到底無理。

猪瀬直樹の「『昭和16年夏の敗戦 総力戦研究所”模擬内閣”の日米戦必敗の予測』に描かれた日本の行政(政府組織)の問題が、80年経った今もそのまま存在している。

そして、欧米に比べれば数段容易とも思える新型コロナとの戦いに敗け戦さを続けているのだ。

ZEROコロナの必要性はない。病床数だけ確保出来れば十分

新型コロナウイルスパンデミックが起きてから1年が経過した。

相変わらず、日本全体にこの疾患が重くのしかかり、すべての人の自由は制限され、あらゆる産業に重い足枷が掛けられたままだ。

 

しかし、この疾患に対して、本当に現状の対応や評価は妥当なのだろうか。

当然その評価が必要となるため、最も基礎となるこの1年間の陽性者数と死者数を年代別にまとめて分析してみた。

なお、下記表での死亡率とは、新型コロナに罹患した方においてどのくらいの方が亡くなるかという数字(これを致死率という)ではなく、その年代の全部の人数(つまりコロナにかかった方もかからない方も全部含めた人数)の内、どのくらいの割合の方が新型コロナで亡くなっているのか、という数字なので注意されたい。

上記表によれば、

 

・10代未満963万人中コロナにかかったものは0.1%、その年代でコロナで死亡する可能性は0%。

・10代1099万人中コロナにかかった者は0.2%、その年代でコロナで死亡する可能性は0%

・20代1263万人中コロナにかかった者は0.7%、その年代でコロナで死亡する可能性は0.000002%

 

一方で、

・70代1639万人中コロナにかかった者は0.2%、その年代でコロナで死亡する可能性は0.009%、

・80代1169万人中コロナにかかった者は0.3%、その年代でコロナで死亡する可能性は0.034%、

 

 

つまり、新型コロナにかかった方は20代を除いては1000人に1~4人程度、もっとも多い20代でも1000人に7人しかいない。

死亡に関しても、40代までは新型で死ぬ確率はほぼゼロに等しく、70代でも1万人に1人にとどかず、80代でも1万人に3人程度。

そして、残念ながら平均余命に照らしてみれば80代ともなれば残りの9997人もやがていずれかの疾患での死が待ち構えている年齢だ。

 

つまり、どの年代を通しても、新型コロナに罹患することは比較的稀、そして若い世代にとっては死亡することはほぼ考えられない疾患であり、余命が限られてくる後期高齢者世代にとってもこの疾患で死亡する機会は比較的少ない疾患と言えるのだ。

 

この数字を見て、いつまでこの大騒ぎを続けるのか疑問を抱くのは私だけだろうか?

新型コロナに恐怖を覚えておられた方も、その意外な実態に、あれ?と思われないだろうか。

 

もう一つ、別の切り口で考えてみる。

今始まろうとしているワクチン接種。諸外国でも日本でも新型コロナ対策に対する切り札とも考えている方は多いだろう。

その効果は海外における治験によれば最高95%程度と見込まれている。つまり、陽性者全員がワクチン接種していたとしても、その95%の減少が最大効果。

最初に接種が始まったアメリカの2月10日時点での陽性者数累計は、2789万9240人。

これが5%にまで減ったとして139万4962人。人口100万人あたり4202人だ。

日本の同じ日までの累計は39万8989人。人口100万人あたり3167人だ。

 

既に、日本はアメリカの全人口にワクチン接種したのと同じ結果を得ていることになる。日本は慌てずとも、既に欧米でワクチンを全人口に接種したと同等の結果を得ているのだ。

 

これでもまだ、何を騒ごうとしているのか?ZEROコロナや、「限界まで押さえ込む」政策が必要なのか?普通に考えれば否であろう。

 

 

日本におけるこの騒動の原因は、明らかに政府の計画性の欠如、並びに医療機関の柔軟性と対応力の欠如にある。

 

日本の医療体制は地域医療計画と呼ばれる大枠に沿って進められるのだが、そこにそもそもこういった突発的なパンデミックに対する対応は欠片も考慮されていなかった。

国の医療計画にあったのは、「がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患」の5疾病と、「救急医療、災害時における医療、へき地の医療、周産期医療、小児医療」の5事業だけで、「感染症のパンデミック」は想定すらされていなかった。

プレート境界型巨大地震や、原発事故と同様の構図だ。

したがって、それに対応する病床数の計画もまったくなされていなかった。

ドイツが、日本の感染症研究所にあたるロベルト・コッホ研究所が2012年に作成したパンデミック・シナリオに沿って、着々と備えてきたのとは対照的だ。

この計画をみれば一目瞭然、病床数縮小や再編ばかりに目が行き、いざというときの柔軟な医療体制作りなど誰も考えてこなかったのだ。

 

さらに悪いことに、新型コロナパンデミックが起きてからでさえ、これに対応できる医療体制の構築にはほとんど誰も手を付けようとしなかった。春先を思い出してほしい。37.5℃の発熱が4日間続かなければ医者に行っては行けない、とされていたが、あれはただの医療機関のパンクを防ぐための受診抑制政策。

そして、昨年末に至ってさえ医療逼迫だの医療崩壊だの大騒ぎが続いていたが、要は従前考えたこともないことが起きてしまっただけでなく、1年近くが過ぎてもその対処がなされてこなかったので、対応できない患者を減らすという最も簡単な方法をとろうと国民への威嚇が続けられたのだ。

 

政府だけの責任ではもちろんない。

大阪府吉村知事が民間病院に協力を求めても病院側はにべもなく断り、一方では日本医師会長らは、病院体制には手も付けようとはせず、「医療が日本で一番大切な産業」と臆面もなく叫んで、国民への自粛を声高に叫ぶばかり。

さて、そろそろまとめよう。

ここまで読めば誰もがおわかりの通り、日本における新型コロナウイルスパンデミックは、全産業、全国民を経済的に追い込んでまでその根絶を図らなければならないような感染症では無い。そのことは1年間トータルでの罹患者数・死者数・死亡率にハッキリと示されている。

 

問題とすべき、対処すべきは、この未知の感染症への対応や態勢作りが遅れていた医療システムの立て直しだ。よく知られているように、日本の病床数、医師数は世界でもトップクラス。有事の医療体制さえ構築されれば、実は欧米でワクチンを全国民に接種したような状態である今の日本にとっては、医療体制にゆとりをもたせるための社会的距離政策(この緩い版が日本の緊急事態宣言)は最小限に抑えることができるはずだ。

 

マスコミも国民も、そして新型コロナウイルスパンデミックを政争の具に利用している野党も、そろそろ目を覚まして、現実をみるべきだ。