朝日新聞さん、「PR」「AD」表記を忘れてますよ。

あいも変わらず低レベルな朝日のコロナ関連記事(朝日新聞DIGITAL)。

記者が、例のワイドショーにCM出してる医療機関に1万8千円も出して自費検査受けたという体験談。

色々な問題を含む内容なのだが、そこにはまったく気付かないまま、

「ほっとした瞬間、最初に思ったのは「これで同僚に迷惑をかけないで済む」ということ。保健所に陽性と報告され、濃厚接触者とされた同僚も自宅待機を強いられることになれば申し訳ない、と恐れていたことに気づいた。」

と結んで終わっている子どもの遠足の感想文のような内容。仕方がないので、この宣伝のような記事に内在する問題点を列挙しておく。

・こういうオープンな形で受けるPCR検査は、陰性と喜んだとしてもその一瞬の陰性が示されているだけで何の意味もない。陰性証明のためには無限ループでこれを繰り返さなければならない。

・また、体調不良の方が受けるとすればもっと問題。PCR検査の感度(新型コロナウイルス感染者で、PCR検査が陽性となる割合)は高くて7割程度とされているので、陰性とされた方の中にも結構陽性者が混じっている(偽陰性)。実際、個人的に結構重い症状の方でも3回検査してようやく陽性という方を知っている。

この街角検査では、他の症状を勘案して臨床診断など出来ないので、陰性という結果だけを信じて症状があるのに出歩いたり症状を放置したりすると、他人に感染を拡大したり、自分が大変な目に遭う可能性がある。

・そもそも日本有数と言っていいほど人がごった返す駅前広場「渋谷のハチ公前」に感染者である可能性ある方集めてどうするのか?しかも容器受け取りと検体届けるのと計2回。交通便利な目立つ場所に集客優先でしているのだろうが、社会のことなど何も考えないやり方。そう言ったことに疑問すら呈していない。

・最後、同僚に迷惑かけないでホッとしたなどと善人ぶっているが、裏を返せば感染者(正確には陽性者)を「迷惑な存在」とみる意識の吐露。こうした記事自体が社会に陰性証明を求める姿勢を広め、感染者差別を助長させることに気付いてもいない。

こういった諸問題への言及は一つもなく、クリニックの名前と費用を明示して、手順を事細かに伝えている様はまさにPR記事、もしくはもっと直接的なAD。

あ、「PR」「AD」の表記を入れ忘れただけなのかも知れない。

浮かび上がった医療側の課題・特措法の改正も視野に

「北海道旭川市で、新型コロナのクラスター(感染者集団)が発生した病院などの職員や家族が、医療機関で診療を拒否される事例が複数あったことが24日、市保健所への取材で分かった。市保健所は地元医師会に計2回、改善を要請した。」(共同

 

医療者への差別を止めるよう、日本医師会会長が「使命感で持ちこたえてきたが、限界です。さらに医療従事者は誹謗中傷、差別、偏見にも苦しんでいます。」(ABEMA TIMES)と訴えた翌日にこのニュース。

 

最近でこそ発熱外来が整備され、一般人も発熱で街のお医者さんに診てもらえるようになったが、それまでは受診拒否がかなり蔓延っていた。

 

医師会会長が、国民に様々なことを呼びかけるのは良いが、まずは自らの襟を正すための呼びかけを、開業医や病院に呼びかけるのが普通の順序。

 

医師会に国民が期待を寄せているにもかかわらず、行われていないことがもう一つある。

 

それは私立病院(民間病院)での新型コロナ入院患者の受け入れ。欧米と比べても病床数は十二分にあるのに日本医師会会長や東京都医師会会長が、「逼迫、逼迫、医療崩壊」と声高に叫び続けているのは、これが進んでいないから。

 

先日、大阪府でこのための話し合いが行われ、吉村知事は

 

「一定の基準を満たす病院は新しくコロナ患者の入院を受け入れてほしい。大阪の医療資源全体でコロナに対峙(たいじ)する」
 

と協力要請されたようだが(産経)、そこでの民間病院の意見は、

 

【私立病院協会・生野弘道会長】
「絶対反対。そういう患者を受け入れる訓練はできてないし体制はないです。コロナは急変することもあります。(急変した患者を)診てくれと言っても診てくれないのが現状で困る」

 

というもの(関テレ:「絶対反対」との意見も ”病床確保”…吉村知事が訴えるも『医療機関から厳しい声』)。

 

しかし、訓練できていないならすればよいだけ。あるいは受け入れの条件に指導医を付けてもよい。春先のニューヨークなどは医学部生まで動員されて、彼らが使命感に燃えて取り組んでいたのと好対照の意見だ。

 

また、今いる患者さんどうするの?というのも課題となろうが、A病院はコロナ専門に、B病院C病院はA病院患者受け入れをするという調整をすればよい。スウェーデンで春先に行われたところだ。

 

そういった試みに対し消極的姿勢だけを示し、医療緊急事態宣言とやらを一方的に宣言して世間の方に我慢だけを訴えても世論の支持は得られないし、逆に反発も生まれてくる。

現に大変な努力をなさっている新型コロナ受け入れ病院の勤務医・勤務看護師の皆さんに心よりの感謝をしない国民は誰もいないと思われるが、「医療はあらゆる産業で一番重要だと私は思っている」と日本医師会会長が言われるに至っては、さすがにどうかと思う国民も増えてきており、著名な政治評論家がワイドショーで批判を公言するに至っている。

 

以上の状況を踏まえれば、特措法の改正に、飲食店の罰則付き営業制限を入れるなら、一方で、病院への対応要請についての法根拠を入れることも必要。

大阪府の吉村知事は「現行法上は病院側にコロナ患者の受け入れを強制することはできない。吉村氏は「感染が広がったとき、どう(病院を)動かすか。法的な根拠がなければ、限界がある」と吐露されたようだが、感染拡大防止策として国民の義務増大がなされるのであれば、医療側にも一定の義務が現実的な必要から課されることもまた検討しなければならないだろう。

 

欧米がワクチンで新型コロナを制圧=今の日本

今のワクチンの有効率は、治験段階で90%とか言われている。一方で、日本は欧米系の10分の1くらいしか陽性者も重症者も死亡者も出ていない。

つまり有効率90%のワクチン打ってるのと同じ状況。

 

欧米では、ワクチンが行き渡り日本並みの状況になれば、「我々はワクチンで新型コロナに打ち勝った」とか勝利宣言して、通常の日常に戻るのだろう。

 

一方で、同じ状況で日本では

「医療緊急事態宣言」「静かに過ごせ、外食するな、移動もするな、医療崩壊だ」

と半ばパニック状態でマスコミと医師会会長と政治家が大騒ぎ。

 

おかしくないですか?

「欧米並みの感染者数になったらどうなさるおつもりか?」

前から田村厚労大臣に厚労委員会の質疑で申し上げてきた。

「仮に日本の新規感染者数が欧米並になってきたらどうなさるおつもりか?」

そうなれば、ロックダウンすれば良いとお考えかも知れないが、今のフランス、ドイツを見るとその効果は限られていて高止まりの様相、イギリスは燃え上がっている。

だが、いくら申し上げても医療体制の柔軟化(A病院をコロナ専門化、B病院C病院がA病院を引き受ける。A病院の医師は耳鼻科でも整形外科でもコロナにあたる)や、自治体の垣根を越えた相互共助の仕組み作りに着手する気配がない。

そんな中、気になる話が。

春先からずっと勇気を持ってスタッフへの嫌がらせなどの迫害に負けずに診察に取り組んでおられるある開業医の方が、大変気になる投稿をされていた。

「(今までは分単位だったものが)秒単位でくっきりと陽性線が現れるケースが、これほど立て続けに出たことはありません。19日からは連日20名を超えています。

その間わが国は、英国の短期滞在者の帰国時の検査を省略していましたが、このウイルスの感染拡大の驚異的なスピードを考えると、もうすでに日本国内に持ち込まれていると考えたほうが自然ではないでしょうか?

臨床医の懸念はかなりの確率で現実のものになります。一刻も早くウイルスの遺伝子解析を行うべきと考えます。」

陽性者の数がいったん収まる気配を見せたのに、大都市ではその後再燃傾向なので、中途半端な入国管理措置の網を潜り抜けてイギリスの変異種がオーストラリアなどと同様に既に流行りつつあるのかも知れない。

加藤官房長官は日本ではイギリスの変異種は「国内では確認されていない」と否定したが、あくまで「現時点では」の話。

日本各地での遺伝子解析の数の少なさ(1割程度)と結果発表の遅さは、4〜5月の時点で気になり、厚労省に問い合わせすると共に拡充を提言したがそれもなされていないまま。

国民に自粛を呼びかけている暇があったら(そんなことはマスコミや医師会会長らがやたらとしてくれているので)、政府は医療体制強化や国内の流行状況に関する遺伝子解析を含めた詳細な調査に真剣に取り組んだらどうか?

今、国民に語るべき真実の言葉

盛んに医療態勢の逼迫・医療崩壊の危機を訴えておられる東京都医師会尾崎会長が、テレビに出演され、「メルケルさんのようにリーダーがしっかり国民、都民に訴える時期がもう来ている。ぜひお願いしたい」と訴えられたと報じられている(東京都医師会会長・尾崎氏 菅首相にお願い「今、本当に切羽詰まっているということを訴えかけて」)。

私もそう思う。ただし、その内容は、尾崎氏やマスコミがイメージするものとはおそらくだいぶ違っている。

そこで、仮に私がスピーチ・ライターであったとしたら、菅総理に語ってもらいたいことを書いてみた。

国民に伝えなければならないことの数々。今起きていること、なぜそれが起きているのか、そして今後について。正直に、魂を込めて。

「今、多くの国民の方々に、とても多くの不便をお掛けしています。

 特に、お子さんやお孫さん、ご家族と会えずに孤独な療養生活を送っていらっしゃる病院入院中の方々・施設入所中の高齢者の方々。

政府や自治体の呼びかけ、またGoToキャンペーンの突然の全国一斉停止により営業上のご不便やご迷惑をおかけし、そのことによって苦境に立たれておられる飲食業、宿泊業などのサービス業の方々、そしてそこで働かれている多くの従業員の方々。

 また、心からのお礼を申し上げなければなりません。

過重な負担に耐えながら、重症者の方の治療・看護に当たられている医療従事者の方々には衷心より感謝を申し上げます。

 さて、今このとき、私は正直に申し上げなければなりません。今、日本の本当の状況はどのようなものであり、なぜ今、このような混乱がおきてしまっているのか。そして、どのようなことを国民の皆様方にお願いしなければならないのか。

 まず、日本の現状です。日本には3ヶ月ほどの周期をおいて感染の波が訪れています。これは実は隣国、韓国と同じです。また、ヨーロッパ諸国においても、日本に先んじて訪れる寒い季節の到来と共に、第2波が訪れ、未だに収束はしていません。

したがって、マスコミや野党の皆さんが訴えるGoToキャンペーンと感染の拡大は、おそらくはあまり関係がないものと考えています。ただし、感染拡大時期において人の移動を積極的に広げることについて、抵抗感のある方もおられるでしょう。

このため、今回はいったん停止をさせていただくことにしたのです。

 私たちの政権が、そもそもGoToキャンペーンをさせていただいたことには2つの理由がありました。

その1つは、日本の感染状況は、実のところ欧米など諸外国に比較すれば大変少ない状況で推移してきたからです。今現在においても、100万人あたりの新規陽性者数はドイツ286人、イギリス398人、アメリカ571人に対し、日本は23人。10分の1程度にとどまっています。

100万人あたりの重症者数も16〜4分の1程度。

実は日本は、感染症の蔓延という点に関しては、欧米に比べて格段に少ないダメージしか受けてこなかったのです。

したがって、経済を通常の状態に戻すチャンスに恵まれていたのです。

(Worldometer12月19日データより青山まさゆき事務所作成)

もう一つの理由は、日本においてサービス業に従事している労働者の割合が22%と欧米諸国に比べても多く、このままの状態を放置しておけば、中小事業者を中心として倒産、廃業が相次ぎ、それが多くの労働者の方の失業や収入減に直結し、新型コロナウイルスのリスクそのものは低い多くの方たちに多大な影響が及ぶこと、そしてその影響で命が失われる方も増えるとの強い懸念があったからです。

 さて、GoToキャンペーンとの相関関係の問題はさておいても、現在のいわゆる第3波が起きていることへの対処はしなければなりません。そこで大きな問題となっているのが、医療の逼迫、医療崩壊への懸念です。ではなぜ春先にも、そして今現在においても欧米に比べれば圧倒的に少ない陽性者数、重症者数しか存在しない我が国において、医療崩壊への警告がなされてきているのでしょうか?

この点につきましては、国民の皆様に心よりの謝罪を申し上げなければなりません。その原因は、実は新型コロナウイルスなのではありません。10年以上、病院勤務医不足・看護師不足は叫ばれ続けてきたのです。しかし、医療者の受給の将来見通しや、私たちの支持団体である医師会などの意向を配慮して、病院勤務医不足の解決策である医学部定員増はわずかしか行ってきませんでしたし、看護師不足にも有効な手立てを打つことができていませんでした。

私たちの落ち度はそれだけではありません。

ドイツでは、2012年にパンデミックについてのリスク・シナリオが立てられ、それに対応するために着々と準備を行い、ICU病床などの整備を行ってきたため、日本をはるかに上回る数の自国患者を余裕で対応しただけではなく、他国の患者まで受け入れを行ってきたのです。

ところが、日本では、都道府県の間に見えない壁があるかのごとく、同じ日本国内でさえ都道府県の境を越えて患者を相互に受け入れることさえできていないのです。

そして、スウェーデンで行われているような、同一地域の病院で、垣根を取り払ってある病院は専門病院とし、他の病院はその病院の患者を引き受ける、といった柔軟な対応を取ることも出来ていません。

こういった、課題の放置、パンデミックへの備えの欠如、縦割り行政に類似した自治体間の壁、医療機関相互の調整を図るシステムの欠落などにより、ガラスの城のように脆い医療システムになっていたことが、医療崩壊への懸念を招いている真の原因であったのです。

 そのような真の原因は放置したままで、医療崩壊を防ぐために、国民の皆様に対し、外出や営業の自由という憲法上保障された権利を制限するようなお願いをしてきたことを深くお詫びすると共に、真の問題点について全力を挙げて改善に向けた努力をすることをお誓い申し上げます。

その上で、国民の皆様方に置かれましては、人の密集し、換気が不十分な場所におけるマスク着用、また、頻繁な手洗いとうがい、免疫力の基礎となる体力を維持するための規則正しい生活を今しばらく続けていただきたいと存じます。

そして、英米などで先行して接種が始まっているワクチンにつき、特に重大な副反応がみられず、かつその有効性が期待どおりのものであるとご判断された場合には、リスクの高い高齢者や持病をお持ちの方におかれては、あくまで自己判断の上接種を検討していただきたいと存じます。

また、報道機関などを含め国民の皆様全体へのお願いとして、単に新型コロナウイルスの恐怖ばかりを思い描くのではなく、例えば2月から6月の時期は致死率が5%であったものが、直近では0.5%にまで低下している事実など、この疾患の現実の姿を改めて検証していただきたいと思います。

もちろん、その検証をするに必要な出来るだけのデータ開示を、各自治体にもお願いして政府が一丸となって進めて参ります。

 最後にもう一つだけ、どうしても申し上げておかねばならないことがあります。

新型コロナウイルスに対する医療その他諸方面の対策及経済的困窮についての対策として、2020年は政府として膨大な資金を使うことが出来ましたし、これから予算が審議される2021年も同様となるでしょう。国民の皆様の苦境に対し、出来るだけの財政支出をしてこれを和らげていくことが、今喫緊の課題であり、政治として最優先としなければならないところだからです。

しかしながら、これは私たちが近年、財政的に最悪な状況であったので財政ファイナンスを始めたからできたことであり、赤字国債の発行を気にしなくなったことによるものです。ですから、現在、日本の借金はG7だけでなく世界中で最も多いのです。

しかし、この赤字国債の累積は、少なくとも将来の財政の手足をきつく縛るものになります。

 将来への重い、極めて重い負担を残しつつ、今の苦難を救っていく、その相矛盾した政策を取ることについて、政治家として深い苦悩をもって決断していくものであるということを国民の皆様にお伝えし、そのすべてを私の責任として背負っていく覚悟であることもまた申し上げ、結びとさせていただきます。」

混乱を整理しよう

混迷を深めつつある現在の状況。今起きている事態を簡単に整理してみた。

 

①感染症そのものに関する事実として、

・新規陽性者数の増大と、日本の幾つかの都市で偏在して起きている重症者増大がある

・一方で各年代とも重症化率、死亡率は月日を経るごとにかなり低下している。

・全国で最も陽性者数が多い東京都の場合、死亡者の平均年齢は78〜79歳、院内・施設内感染による死亡がそのうち3〜5割を占める。70代であっても致死率は男性2.8%、女性0.8%であり、院内・施設内感染がそのうちの相当数であることと推定されることから、一般的に想像されている普通の人が死に至る感染症というイメージと実態とはかけ離れてきている。

(出展:東京都防災ホームページ・第23回東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議資料 添付ファイル07 新型コロナウイルス感染症 死亡症例より)

 

②医療体制に関する事実として

・幾つかの都市で、重症者の増加に伴う受け入れ医療機関の負担増がある

・一方では同じ都市において受け入れ可能でありながら諸事情で受け入れがなされていない病院がある

・同じ日本でありながら都道府県境という見えない壁に阻まれて患者のやり繰りが行われず日本全体が医療逼迫を起こしているような錯覚が起きている

 

③社会的事象として

・感染症との関係は間接的だが、感染症対策との関係はほぼ直接的に受けるものとして、苦境に陥っている中小事業者、サービス業者があり、そこに従事する労働者がいる

・苦境に陥っている事業者や労働者の多くは、彼らの意向を集約する組織・組合を持っておらず、その声が政治やマスコミには届いていないあるいは反映されていない

・事実の一部のみを切り取る報道や、方向感なく政策批判を繰り返す政治勢力がいます。

 

こういった、いわば整理が全くついていない状況をどう整理していくか、本来はそれが政治の役割のはずだが、与党は大局的見地を正面から国民に訴えることをせず、野党は政争にこの問題を利用するだけで混迷は深まっている。

そしてマスコミに至っては闇雲に大きな声に乗っかってさらにそれを拡散するアンプリファイア装置と化している。

 

この新型コロナパンデミックから惹き起こされている問題を、常に動きつつある事実を随時分析しながら冷静に見つめ、医療的にも社会的にも、最小限の被害に止めようとするのが私たちの課題。

 

混乱を収拾して全国民にとってより良い方向に進んで行くためには、

 

・いかにして現状を整理して正しい状況を国民に提示するのか(疾患の広がり、年代別致死率、死亡者の実相、医療のトータルとしての実態、他国との比較、産業やその従事者が被っている経済被害の実態、自殺など二次的被害の実態)

・それらを踏まえて、社会としてどこまでが受忍限度なのかを、見定めて提言していくこと

 

が必須。

医療を重視する側、経済を重視する側、与党支持者、野党支持者、色々な立場の違いを超えて、まずはこういった問題意識を共通化して行くことから始めませんか?

 

不道徳が前面に出始めたワイドショー

今、ワイドショーの不道徳さが前面に出始めた。ついに一線を踏み越えたのだ。

 

某教授コメンテーターと社員コメンテーターがセットになった某番組を筆頭に、春先からさかんに新型コロナの恐怖を煽りたててPCR検査の必要を強調してきたワイドショー。

今もその基調は変わらないが、変わったのは合間のCM。

なんと自費(自由診療)でのPCR検査を行うクリニックのCMを各局流しているのだ。

 

まさにマッチポンプ。それでワイドショーは視聴率とCM放映料を稼ぎ、自由診療医療機関は相当な利益を得るのだろう。倒産・倒産危機に直面している飲食店・中小自営業者や、過重負担の病院勤務医・看護師を横目にしてだ。

今に始まったことではないが、この問題に関するワイドショーの不健康さ、不道徳さにもそろそろみんな気づくべき。

東京都の新規陽性者数には都外の陽性者も含まれていた!

今日、驚くべき事実を知った。

 

「大阪や名古屋などに住む人が新型コロナウイルスのPCR検査のため、東京都内の医療機関に検体を送り、都内の感染者として集計されるケースが相次いでいる。」(毎日新聞)

 

感染症法の規定により、陽性を確認した医師に最寄りの保健所へ届け出るよう定めているためだという。しかし、そのことを東京都は、毎日新規陽性者数を発表する際に注記してきたのだろうか。今まで聞いたことは無かった。

この問題に関する真の実態を見極めようとの熱意に欠ける行政の取り扱いには度々残念な思いをしてきたが、これはまたトップクラスの無神経さ。毎日トップニュースで取り上げられてきた東京都の新規陽性者数の実態がこれとは。

 

その数も増える一方で、「都外検体の陽性者は10月は76人だったが、全国で感染が拡大した11月は290人に急増。12月は7日までに147人に上っている」とのこと。早急にこの点を補正した発表に切り替える必要がある。

 

付け加えて2点。

1点目。そもそも新規陽性者数を連日報道するその姿勢を報道機関はいつまで続けるのか?

2点目。感染対策に苦労して取り組まれている開業医や病院を横目に唾液検体を郵送で受け付けて多大な利益を得ている医療機関を放置していいのか?そして、なぜ病原体の可能性がある検体が郵送できるのか?

郵便法12条3号には「生きた病原体及び生きた病原体を含有し、又は生きた病原体が付着していると認められる物(官公署、細菌検査所、医師又は獣医師が差し出すものを除く。)」とされている。唾液には少なくとも各種常在菌が含まれているし、郵送中に破損事故が起きないとは限らない。

 

社会に感染症は併存してきた

新型コロナは既に世界にとって所与の存在になっている。つまり、この感染症が普通にあるものとして受け入れて行くしかないのだ。

歴史上こういう感染症が社会に存在するのは決して稀なことではなく、例えば1910〜50年の日本における結核の人口10万人あたりの死亡率は200人以上。今の新型コロナは2.5人位だろうから、どれ程の脅威であったか。しかも若い女性に感染者や死者が多かった(「日本の結核流行と対策の100年」)。その当時の様子は小説などで窺い知れる程度だが、若い女工さん達に感染が多発していた製糸工場が閉鎖されたりもなかったようだ。

勿論、人命に関する考え方は年を経るごとに鋭敏さを増しており、当時のようなやり方を肯定するものではない。ただし、当時であれば、工場閉鎖による失業はそこに働く経済的に貧しい農村出身の女工さん達にとっては死に匹敵するような過酷な状況をもたらしたかも知れない(三原じゅん子厚労副大臣、いつも熱心に質疑を聞いておられるが、昔この当時を描いた映画に出ておられた)。

社会から疾患による死者を根絶することは出来ず、経済活動の閉塞も失業者の増大や最悪自死にまで繋がるということを考慮すれば、春先とは違い如何に閉鎖的措置を強化したとしても新型コロナ根絶が不可能ということが確実になった今、社会全体でバランスの取り方を討論すべき時期に来ている。

感染症の専門家の方たちはそれが仕事なので1人でも感染者を減らしたいとお考えになるだろうし、最悪のケースを想定されるのはむしろ当然。
一方で、政権側は勿論社会経済運営をしていかなければならないので、防疫策最優先とは行かないし、傷んだ産業については再生策(その一つがGo To)を講じなければならない。
その両者のバランスが重要なのだが、不幸なことに日本では新型コロナパンデミックが、政権攻撃の武器としてマスコミから、また政治的に利用されている感が強く、両方の立場から知見、エビデンスや論理に基づいた建設的議論が行われるということが全く行われていない。

その辺りの議論を実践すべく、厚労委員会では常にエビデンスとなる資料を提示して質疑している。昨日は予算委員会理事懇に出席する機会を得たのでそこでも問題提起をさせていただいた。

ただ、残念ながら深まった議論が国会内でなされることはなく、政争に明け暮れているとの感が強い。

皆さんからの声で今の議論の在り方が変わっていくことを願っている。

「危機に対する国の財政力の動員」と将来の大津波

12月5日、メルケル首相が「危機に対する国の財政力の動員」と題する演説を行った(ドイツ連邦政府HP)。それを翻訳してくださった方がいるので一部を紹介する。

 

「2020年は膨大な資金を使うことができましたし、2021年も同様となるでしょう。これは私たちが近年、財政的に良好な状況であったからであり、借金を必要としなかったからです。ですから、現在、ドイツの借金はG7中で最も少ないのです。」

 

先日の厚労委員会でも「どこそこにお金配るべき」という質疑ばかりが目立った。

今のサービス産業を中心とする国民の経済的困難からすれば当然でもあるのだが、日本ではその資金の出所についてまったく心配する声が上がってこないのはやはり心配。

その原資は全額国債=ただの借金。しかもその借金の引受先は日銀。

簡単に言えば日銀が無尽蔵に政府にお金を供給する印刷装置(このことを「財政ファイナンス」という)になってしまっているのが今の日本なのだ。

 

菅総理は、メルケル首相の言葉に照らして本来、国民にこう告知すべきなのだ。

 

「2020年は膨大な資金を使うことができましたし、2021も同様となるでしょう。これは私たちが近年、財政的に最悪な状況であったので財政ファイナンスを始めたからできたことであり、借金を気にしなくなったからです。ですから、現在、日本の借金はG7だけでなく世界中で最も多いのです。」

 

経済を回さず感染症対策を徹底しろ、(≒そして医療体制には手を付けるな)と日本医師会会長や東京都医師会会長、マスコミ、そして一部野党政治家たちは叫んでいるが、その方向しかしないことを続ければ、そのツケはやがて巨大な津波となって将来の日本を襲うだろう。

その覚悟は医師会会長、厚労省、一部野党政治家、マスコミ、そして国民にはあるのか。