質疑で一歩前進。重症者を救う、都道府県境を越えた患者移送システム

昨日(5月21日)の厚労委員会、自治体の枠を越えた患者移送システム構築についてようやく一歩前進が見られた。

 

この問題、昨年来から提言してきた。緊急事態宣言などの社会的距離政策は医療システムを守るためのもの。致死率、感染率ともに過去のパンデミックを起こした感染症(ペスト、コレラ、スペイン風邪、日本における昭和初期の結核)と比較すれば強い脅威とは言えない新型コロナウイルス。しかし、重症化すると治療期間が長く2〜3週間ICU病床を占有するため、医療ひっ迫を惹き起こすところに問題点があるという、現代型の脅威だ。

 

したがって、政府のアドバイザリーボードも、緊急事態宣言等の発令要件には「医療のひっ迫度合い」を計る項目を並べいる。

逆に言えば、医療ひっ迫が起きなければ緊急事態宣言の発令や飲食業などへの自粛要請を出来るだけ行わないことが出来る。

 

また、その問題を離れてみても、感染拡大が起きやすい大都市圏(人口密度が高いが故の宿命)で感染拡大すると、日本全体では病床が余っているのに同じ日本国民が適切な治療を受けられないという事態が度々起きるのはまったくもって不合理な話。

この事態を改善するには、自治体の枠を超えた医療融通(患者移送)システムの構築がどうしても必要だ。

過去にもインフルエンザの大流行期に東京都で救急医療で長時間にわたる患者たらい回しが頻発した。これからも更なる大波が来るかもしれないし、いつまた同様もしくはもっと大規模なパンデミックが起こるかもしれない。

 

そこで、総理との4月23日厚労委員会質疑でその構築を要請したところ、総理からは

 

「医療提供体制がひっ迫する中で、都道府県の壁にこだわることなく国を挙げて対応していくべきというのは、私も同じ考え方であり、貴重な提案に感謝申し上げたいと思います。」

 

との答弁をいただいた。

憲法72条により、「内閣を代表して行政各部を指揮監督する」総理がここまでおっしゃったのだから、当然、厚労省はこの答弁に基づき具体化に向けて検討すべきだが、前回(5月19日)の厚労委員会で、田村大臣はちゃんと検討したかさえハッキリと答えずいい加減な答弁だった。しかも前提事実を幾つか間違えて(以下の答弁)。

 

①「(移送された重症患者が)大阪から滋賀で一件ありますが、これも結局また大阪に戻っている。理由はよく分からないんですが、人工呼吸器をつけたまま大阪に戻られたという話であって」

②「ドクターヘリは重症者移送にはスペースの問題がある。気圧の問題がある」

 

①については、「人工呼吸器をつけたままではなかった。気管切開していたので酸素投与(吹き流し)は受けていたが、人工呼吸器からは離脱していた。この場を借りてお詫び申し上げる。誠に申し訳ございませんでした」

補足すると、人工呼吸器から離脱することが大事で、自分で呼吸していて補助的に酸素投与されているだけということ。重症者の定義からも外れる。

②は、そもそもドクターヘリには人工呼吸器が備えられており、患者移送にも使われている。さらに、自衛隊にはドクターヘリの2〜8倍の輸送人員の中・大型ヘリとヘリ搭載可能な人工呼吸器がある。それだけでなく、「空飛ぶICU」(機動衛生ユニット)があり、それを輸送できる輸送機がある。この点について防衛省にこの質疑で尋ねたところ

「人口呼吸器搭載可能ヘリは250機。機動衛生ユニットは小松基地に4機、これを収容可能な輸送機は全国に21機ある。この機動衛生ユニットで人工呼吸器を付けたまま患者を移送した実績は平成29年からで11件ある。」

 

つまり、日本にもコロナの重症患者を広域搬送できる物的・人的資源はきちんとあるのだ。

こういった大事な問題について、私が数日で調べられる程度の事実について調査も確認もせず、適当な思い込みだけでコロナ患者の広域搬送は出来ない、と「厚労大臣」が「国会」で正式に答弁するのは何故なのか?

広域搬送できないと思い込んでいるのか?自治体の枠を超えた移送システム構築が面倒なのか?既得権益団体や自治体間の利害調整をするのが嫌なのか。それとも現場仕事に汗を流すことは厚労省はやらないのか?大臣に尋ねた。答弁は、

 

「勉強不足で申し訳ありません。これだけあればドクターヘリ等々不備しているので防衛省からいろんなものお借りできる。一応指示はして、知事会に投げた。出したい県は沢山あるが受け手くれる県があるか、指示出している。なんの検討もしていない訳ではない。一方で、確保病床は常に空いているわけではない。自分の県のために確保している。知事会の方に投げさせていただいて検討している。」

 

この問題、フランスでは昨年3月、パンデミック発生から1ヶ月でTGVの改造までして多発州から、少ない州に重症患者を移送している。ドイツでは、国境の壁さえ越えて緊急救命機を他国に派遣して患者を受け入れている。

昨年4月、ドイツのハイコ・マース外相は

 

「友人であるイタリアのそばにいるのだから、ともに戦うしかない」

 

と述べてイタリアの患者を受け入れたのだ。こんな友人がいればどんなに頼もしいことか。

ところが、日本では、県境を一歩越えれば友人ではなくなる。ともに戦う国民ではなくなってしまうのか?大臣に尋ねた。

大臣は、

 

「確保病床ずっともっている訳ではないし、自分の県が感染が拡大したときように病床確保しているのではあるが、出す方も自分のとこが感染広がったときに受けてもらえるということなので、意向を聞きながらネットワークが組めるか投げかけを始めさせていただく」

私も少しくらい余っている程度なら言わない。しかし、重症者用病床4500あり、重症者は1500人。3千空いている。しかも圧倒的に大都市圏で感染者は多い。患者移送システムを作りさえすれば、必ず有効に機能する。

ここで、大事なことを大臣は答弁された。

 

「(病床を他県の患者のために)出せば、自分のとこが感染拡がったときに受けてもらえる」

 

助け合うことはどの都道府県にとっても必要なのだ。

「ネットワークが組めるか投げかけを始めさせていただく」という答弁があり、まずは一歩前進。

 

この大事な仕組みが実現するまで、質疑や提言を通じて努力をしていきたい。

田村厚労大臣ではコロナ禍を乗り切るのは無理。自ら力不足を認めた以上もう辞任すべきだ。

今日の衆議院厚労委員会での田村大臣の答弁は酷かった。

本日はB型肝炎特別措置法の延長に関する質疑だったが、そもそもなぜ国がB型肝炎にかかった方に補償をすることになったのか。

それは、現在まで続く厚労省の大罪の原点でもある厚労省の変わらない体質に由縁する。

遅くとも昭和26年には血清肝炎(ウイルス性肝炎の当時の呼称)が注射器の連続使用で感染することがわかっていながら、注射器の連続使用(前の人に打った注射器の針も薬液も変えずにそのまま3人とか続けて打つ!コロナワクチンでいえば5人続けて打つということ)を続けてきたから。しかもそれを昭和63年まで放置。

この放置体質が、C型肝炎、薬害エイズを惹き起こしてきた。今また都道府県をまたいだ移送システムを構築をしないまま患者を放置し、日本全体では重症者や軽・中症者の3倍もの病床を確保しながら、待機死を続発させているのだ。

この点田村大臣に確認したところ、「ドクターヘリではスペースが限られており、機器が入らない、気圧の問題がある」「大阪から滋賀に移送した患者は理由がわからないが結局また人工呼吸器付けたまま戻ってきた。その後言っていいか分からないが、住民からのお声もあった」「だから難しい」

しかし、ドクターヘリには標準的に人工呼吸器が付いており、患者の移送にも使われている(順天堂大学Web)。自衛隊には「空飛ぶICU」がある(防衛省Web)。

また、滋賀県への患者移送について大阪府に問い合わせたところ、

「滋賀県でしっかりと受け入れていただき、無事回復して大阪に戻り軽症・中等症病床に今入院している。」

なんと、滋賀県の善意で上手くいった移送連携について、事実を曲げて上手くいかなかったように脚色し、住民感情まで持ち出してケチをつけて、「だから難しい」という適当な返事に結びつけたのだ。

 

つまり、この国家的重要事項について、検討不足なのかなんなのか、思いつきのような虚偽といってもいいような不正確な答弁をしているのだ。

そして、「移送について内部検討をやったことがあるのか」と尋ねたところ「各都道府県で病床確保を御願いしている」と話を完全にごまかした答え。

結局検討すらしていないのだ。

この大臣というか、内閣はダメだ。内閣支持率が下がるのは当たり前。

EUは一ヶ月でやったこと(NHK)を一年経ってもできない。

だから、ワクチン接種も厚労省には任せられないということで、ワクチン担当相や自衛隊が出張らなければならないのだ。

その点を率直に質したところ、またグダグタと関係ない話をして

「私に力がないことはお詫び申し上げます」

そんなお詫びはいいので、国家と国民にとって必要な検討を今からでもいいから検討を始めるべき。そして、この国難に力不足を認めるのであれば潔く辞任し、能力ある者に任せるべきだ。

 

アドバイザリーボード・分科会と感染研は信頼に足るのか?

また、私にとってショックな事実が明らかになった。

このところの行政(含む各都道府県知事)や国民の最大の関心事は「変異株」。

 

なぜ、関心を持つかというと、「変異株は重症化し易い」とマスコミが盛んに煽っているから。変異株の感染力が増大していることに争いはなく、感染者数が継続的に増えれば重症者も死者も当然増大するが、それでは当たり前。マスコミは盛んに「変異株は別もの」「若い世代も重症化」とそれ以上に煽りまくって国民の恐怖をつなぎ止めようとしていることは皆さんご存じのとおりだ。

 

ところが本場イギリスではハンコック保健相が当初から「重症化しやすいという証拠はない」(テレビ朝日)と話していたということだし、直近に発行された権威ある「ランセット感染症」には同様の解析結果を記した論文が掲載され、海外のメジャー通信社もこれを報じている(ロイター)。

 

そして、日本でもっとも変異株の割合が高く、既に従来株から置き換わったとアドバイザリーボードが評価(第33回、資料1・3頁)している大阪府の直近の数字を見ると、ランセット感染症の論文と同じく、重症化リスクが増大している傾向は見受けられない。

 

大阪府は第1波から第4波まで、年代別重症者数を正確に発表している(1波・2波:第27回新型コロナウィルス対策本部会議(資料1-5・P30),3波・4波:第32回新型コロナウィルス感染症対策アドバイザリーボード(資料3-5・P21))。

これらを元に第4波の重症者化割合と、それ以前を比較したのが下記グラフ。

以前も紹介したとおり、第4波は、全体の重症化率はそれまでの波より僅かながら低下している。

また、各世代とも抜きん出て高い第1波を除いて第2波・第3波と比較しても、20〜59歳の数値は若干上昇してはいるが、20〜39歳は0.1%、40〜59歳は第2波より0.4%、第3波より0.9%の増加に過ぎず、大差は無い。

 

ところが、この資料を示して5月12日の衆院厚労委員会で尾身会長に「変異株の重症化根拠」がどこにあるのかを尋ねたところ、尾身会長は、

 

「たしかこれは大阪の正式なプレゼンテーションがあって、〜、変異株の五十歳代以下の人たちの重症率が、それ以前と変異株のというので明らかに増加したという、これが国内で、我々が、一番大阪が変異株の割合が多いということで、そのことは、少なくても国内でのしっかりとしたエビデンスというのはあるので、〜我々はそう解釈
をしました。」とのこと。

 

そのレポートとは、厚労省に確認したところ以下のもの。

(厚労省Webより引用)

 

尾身会長の「しっかりとしたエビデンス」とは、一番右の「【再掲】変異株陽性者」の数字である

「全陽性者に占める割合3.5% 40・50代の同4.2% 60代以上の同11.6%」

を指しているのだろう。

その数字であれば、第3波の

「全陽性者に占める割合3.2% 40・50代以上の同1.9% 60代以上の同8.8%」

と比較できるような差はある。

しかし、その数字は第4波の全数の数字と差があり過ぎないか?特に重症者数の2/3を占める60歳以上でその差は顕著。

大阪府では既に8割以上が変異株に置き換わったと言われているのに。

勘が良い方はすぐにピンとくるだろう。重症化率に限らず、統計的に数字を比べるのであれば、抽出する数字が同じ条件で揃えられなければならない。

 

上記の各数字で重症化率算定における第1〜第4波の数字の母数は、大阪府で普通に行われているPCR検査で陽性となった陽性者。機器により差があるが最大45までのCt値での判定。ウイルス量が極めて少ないものも母数に含まれている。

 

一方、変異株陽性者とは、変異株以外も含む全陽性者中から一定割合を抽出して遺伝子解析されて変異株と特定されたもの。そして、その抽出は無作為になされるものではなく、

「ウイルス量が少ないと解析を実施できないため、ウイルス量が多い検体(Ct値3
0以下)を抽出し、国立感染症研究所にて解析を実施」

したものなのだ。

つまり、変異株であっても当然存在するはずのウイルス量が少ない検体は変異株集団では母数から除かれてしまっているのだ。

 

ウイルス量が多ければ必ずしも重症化する訳ではないが、ウイルス量が少ないものがカットされるだけで重症化率は当然低下する。疾患としては治癒しているがよく言われるウイルスの残骸のようなものが残っているだけの陽性者が排除されるからだ(なお、抽出条件は都道府県によって異なり35や38のところもあるとのことだが、いずれにしろ一般的な陽性判定よりも低いCt値だ)。

 

驚くことに、厚労省に問い合わせたところ、アドバイザリーボードも分科会も感染研もその事実を知っていたとのこと。

 

そのような、思いっきりバイアスがかかった集団の解析でもって「国内でのしっかりとしたエビデンスというのはある」と尾身会長は答弁しているのだ。

 

問題なのは尾身会長だけではない。

つい最近、感染研が「変異株の届出時に重症であるリスク1.40倍」との分析結果を発表している(「日本国内で報告された新規変異株症例の疫学的分析(第2報)」。そして、これを早速マスコミが「変異ウイルス 重症化リスク1.40倍 報告書まとめる」と報じている(NHK)。

勿論、マスコミも感染研も、抽出に際して比較に不適当な条件が付せられていたことには全く触れていない。

 

これほど世間の関心が集まり、政策の中心課題となっている「変異株」の病態に関する不正確な見解の公表。

こんなことでアドバイザリーボード・分科会や感染研、そして尾身会長の言が信頼に足りると言って良いのか?大いに疑問を抱くのは私だけではないだろう。

結局、政府がやってるのは楽で目立つところだけ。やるべきことはみんな置き去り

今の現状に堪えきれず、憤りをぶつけるようなブログを書いたのは昨日のこと(「怒りと共に立ち上がれ」)。怒りを抑えられなかったのは、一昨日の厚労委員会、田村大臣の答弁がきっかけだった。

 

つい先日、京都市で20代の若者が死亡した。入院を希望していたのにそれがかなわず自宅隔離中の出来事だった(京都新聞)。この背景としてあったのが、関西圏での医療のひっ迫。が、実は日本全国では空き病床の方が遙かに多い。

こういった場合の都道府県境を越えた患者移送については、昨年来ずっと政府に要望し続け、4月23日にも管総理に直接質疑し、総理からも

「医療提供体制がひっ迫する中で、都道府県の壁にこだわることなく国を挙げて対応していくべきというのは、私も同じ考え方であり、貴重な提案に感謝申し上げたいと思います。」

との答弁を得ていた。

また、アメリカ・イタリアは日本の倍以上新規感染者数が多いのに、アメリカでは経済が再生し、消費者物価指数が2ヶ月続けて急上昇し、イタリアでは規制を解除して前に進み始めている。

そこで、色々な思いをこめて田村大臣に迫った。

日本は情けない国になった。全国で重症者用病床だけでも3000も空いているというのに、よその県の重症者を受け入れれば助かる命を、みすみす放置。こんな国で良いのだろうか?都道府県間の調整なのだから、国がやるしかないだろう。

オリンピックもそう。世界中で身を削るような努力をしている世界中のアスリートに対し、自国内の努力不足でオリンピック返上と騒ぐのは、申し訳ない。国力衰退を世界に晒すもの。

変異株の重症化は実際にはないことも含め、科学的に今の状況をきちんと国民に知らせて世論を変えていくべきだ、と。

 

ところが、この日の田村大臣の答弁は、

「アメリカ、イタリアの数字を見て衝撃を受けた。新規感染者数がここまで減ってきていて日本が増えている。」

「病床数はおっしゃるとおり全体的に見れば空いている。しかし、重症者は移動に2時間が限界。2時間以内で運べればなんとかなる。ところが、この感染は平野で感染が拡がる。行けるところはベッドがいっぱいになる。山を越えて行けるところは病院が空いている。タイムリミット的に行けるところに見つからない。ではどうすれば良いか、何もしていない訳では無くて色々お声は聞いているが難しい。」

 

はあ?である。アメリカ・イタリアの感染者数が減って「衝撃」?混ぜっ返すような話ではないだろう。

その上に、患者移送について、なんの工夫もやる気もないその答え。山を越えて2時間以内で行くためにはいくらでも方法はある。日本にドクターヘリがあるのはご存じないのか?自衛隊にもヘリや輸送機がある。新幹線だって使える。「お声を聞いてる」ってもう1年話だけ聞いて過ごしてきたのか?お声を聞いて「はい、難しいですね。」とそれで済ませば、こんな楽な仕事はない。

 

国は、結局のところ、何も汗をかいていない。この1年余、やってきたことは

・受け入れ病床作ってくれればお金を出しますよ

・通知を出しましたよ

・都道府県の要請受けて緊急事態宣言出しましたよ

・それで休業された業者には雀の涙の支援金出しましたよ

ということだけ。

自分で汗をかいて国民のためにシステムを作り上げることなどまるでしていないのだ。

特別給付金などと同じく、お金だけだして後は丸投げの以外のことが何も出来ていない。「楽で目立つ」ことしかやっていないのだ。日本の行政力・政治力は、今や世界の二流国並み、発展途上国ならず衰退途上国だ。

 

そして、世界の一流国は、日本とは全く異なる姿を見せている。

 

昨年2月、新型コロナパンデミックが世界に広がる様相を見せた折にドイツ政府が、まず何に手をつけたか皆さんはご存知だろうか。

ロックダウン? 

No!

答えはICUの増床だ。しかも、ただでさえ2.8万床もあったものを一気に1.2万床も増やして4万床に。そして、驚くのはそのスピード。ドイツでのコロナ禍が始まって1ヶ月も経っていなかった昨年4月初旬には、1万床以上のコロナ用ICU空き病床を確保したのだった(西日本新聞)。

ドイツの人口は8300万人。日本の約2/3なので、日本でいえば1万5千床を確保したことになる。

 

第4波で、9都道府県に緊急事態宣言、10県にまん延等防止措置が出されようとしている今の日本。その指標は医療のひっ迫で、以下はその状況。実は元々全国的にみれば医療はまるでひっ迫していない。厚労省データでは、5月12日現在の重症者数は1209人なのでさらに改善されている。

今でさえも余っているのに、さらに1万床余計にあったらどうだったか、ドイツ並みに1万床増床していたら、が下記。

当然ガラ空きで、待機死など到底起こりえなかっただろう。それだけでなく、日本で果たして緊急事態宣言などされていたかも疑問。待機死含め救えた命も数多かっただろう。

 
もう一つの手段は、先に述べた患者の移送。
これもフランスでは昨年3月から行われており、飛行機の他、TGVなどの鉄道輸送も行われている(NHK)。そして、日本の新幹線にあたるTGVは患者移送用の改造車まで用意された(東洋経済)。スウェーデンでも下記グラフのように国内移送は日常的に行われている。
ヨーロッパでは、州境どころか国を超えた移送も普通に行われており、ドイツは、フランスだけでなくイタリア、オランダ等からも患者を受け入れており(ロイター)、移送には6つの集中治療室のほか38人の患者が収容できる緊急救命機(エアバスA310)という凄いものも使われている(BUSINESS INSIDER)。
 
そして、ドイツのハイコ・マース外相は
「友人であるイタリアのそばにいるのだから、ともに戦うしかない」
と述べてイタリアの患者を受け入れた。こんな友人がいればどんなに頼もしいことか。
ところが、日本では、県境を一歩越えれば友人ではなくなる。ともに戦う国民ではなくなってしまうのだ。日本人は気づかないうちに、国内さえもバラバラなのだ。
そして、国はいつまで経ってもこの状態を改めようとはしていない。国内移送。国がやる気を出しさえすれば、こんなに簡単な解決策はないだろう。
 
これ以外にすぐに国が自ら汗をかいてやるべき施策はあと2つだけ。
・医療体制の拡充
 万全を期してさらなる病床数拡大を図るべきで、特例的な病床における人的基準緩和もやむを得ないだろうし、医療機関が入院患者受け入れを拒むのであれば、特措法31条の活用もなされなければならない。
第○波などにおいて、患者数が多くなる大都市圏では、国直轄の臨時施設の設置も考えるべきだろう。
 
・重症者の大半を占める介護施設クラスター発生防止対策
 かつての北海道、今の大阪府の医療ひっ迫を招いている原因は介護施設でのクラスター。重症化し易い高齢者施設に感染を持ち込むのは主として従事者。∴従事者に3日に一度の抗原検査かPCR検査を行うべきで、当面、公費でその手配含め完全実施をするべき。陽性が出た場合の人員援助も合わせ実施。
 
 
改めて、声を大にして言いたい。
国は、個人に、あるいは中小の事業者に多大な負担や時に取り返しのつかない損害をもたらす政策を採る前に、自らが汗を流してやるべきことをやれ。
それが中央官庁の汗を要するものであっても、国の手を汚すものでも、最大の既得権益団体の反発を招くものであったとしても。
 
国民は、国がやれることをやらなければ、いくら緊急事態宣言を出しても、まん防を出しても、誰も言うことを聞かなくなるだろう。自分たちばかりに負担を押しつけられては、そっぽを向くばかりになりつつあるのは当たり前だ。

怒りと共に立ち上がれ。

いい加減、腹が立ってきた。今の日本、あまりに情けない。ただのヘタレだ。

 

マスコミ、野党は口を開けば「変異株怖い」「オリンピックは無理」「緊急事態宣言全国に」。

 

日本医師会会長は「医療壊滅」「医療が全産業でいちばん大事」「他の医療も大事だからコロナに力は割けない」

 

政府与党もできない言い訳、他力本願なことばかり並べ立てる。「都道府県を越えた患者移送は2時間以上かかるので無理」「高齢者施設従業員検査は、施設が嫌がる。陽性者が出たら人手が足りなくなる」「通知は出した」「患者移送は知事会に言ってみる」

 

そして、日本全体では需要の2倍のコロナ病床が余ってるのに、入院希望されていた20代の若者を放置してみすみす死亡させている。

 

この1年弱、衆院厚労委員会で、政府・行政・医療が「やれば出来る」ことを実行するよう訴えてきたが、政府・大臣は「出来ない言い訳」を並べ立てるだけ。良くて通知を出してあとは知らん顔。

 

国難、国難と言いながら、誰も本気で事態を「具体的に」解決しようとはしていない。

そして、言の葉を捉えて真実に言及した人を非難し、受けばかりを狙う。

このグラフの一番下、0の横軸基底線に寄り添うような変動の少ないラインが日本。

これが「さざ波」でなくてなんと表現するのか。さざ波どころかただの凪だ。

 

この凪を、なんだかんだ言い訳ばかり言って受け止められないのが今の国力がとことん低下した日本。

 

マスコミは視聴率稼ぎに事実などまるで無視、自分に都合のいいコメントをしてくれる専門家を探し求め、恐怖を煽る。

 

専門家は専門家で関係業界から多額の資金提供を受け、マスコミ受けするリップサービスに励む。

 

野党は政権攻撃に最適な手段として、日頃の「弱者への配慮」などかなぐり捨てて、非正規雇用者の主要な就業先である飲食店などサービス産業は皆店仕舞いしろとばかりに緊急事態宣言の果てしない拡大を政府に迫る。

 

そして政府は、やるべき医療体制の整備と自治体の枠を超えた患者移送という、やる気にさえなれば明日からでも可能なことを、医師会への配慮かやる気不足かわからないが、なんだかんだ言い訳ばかりつけて1年経っても手も付けない。単に「コロナ病床に1900万円」とかお金で釣って一部の病院にコロナバブルを産んでいるだけ。

大阪など関西圏で、深刻な医療逼迫が生じているが、実は全国的にはコロナ病床は実は余りまくり。お金だけ注ぎ込んで、有効活用できていないだけ。

(NHKデータより青山まさゆき事務所作成)

 

医師会は医師会で、日本医師会長が「医療崩壊」「医療壊滅」とか煽りまくって国民に自粛を求め、その煽りを受ける飲食業については「政府の責任」と知らん顔。一番重要な病床数確保には具体的な声も上げず、挙句の果てには医師会出身議員の政治資金パーティーには平然と大量出席。

 

トップがみんな自分のことだけ考えて必要なことをやらずに、国民には事実を知らせず我慢だけを迫る。

 

挙句の果てには、自分で手を挙げたオリンピック返上?

やるべきことを全部やって、それでもダメなら世界中に「ごめんなさい、努力は尽しましたが天災には勝てません」なら分かるが、やれること何もやらずに国内事情でただ返上?

常人には及びもつかない努力を長年積み重ねた世界中の選手たちの努力に対し、そんな無責任はないだろう。

 

一方で、世界は今、力強く立ち上がろうとしている。

アメリカもイタリアも日本よりはるかに感染者数は多いのに、前に向けて進み始め、イタリアは社会的距離政策(緊急事態宣言のような政策の総称)を解除に踏み切り、アメリカは経済が再生、消費者物価指数が4%も上昇している。

 

日本もやるべきこと、つまりコロナ患者受け入れ病床の拡充(臨時施設敷設でもいい)、都道府県の枠を超えた患者移送さえすれば、アメリカやイタリアよりはるかに早く経済は再起できたし、日本の主要産業であるサービス業を痛めつけることも、自殺者を増やすことも、出生数を激減させることもなかったはず。

 

それもこれも、まずは政治とマスコミの責任。そして、無批判に政治とマスコミの言いなりになれば、国民は自分たち自身も大きな不幸に見舞われる。

 

今、私たちは、現状に怒りを込めて立ち上がり、自分たちの手で未来を変えて行かなければならない。

変異株の真実/感染力は増して若干の軽症化が数字からの結論

日本において主流になりつつある英国型変異株を含むN501Y型の新型コロナウイルス。

特に大阪府はその割合が8割を超える高い水準が継続し、既に従来株から置き換わったと厚労省アドバイザリーボードは推定している(第33回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード「資料1 直近の感染状況等の分析と評価」)。
 

そして、変異株は従来株と異なり、「重症化しやすい」「若い世代も重症化」と毎日のように報道され、医師の方々が体感的にこれらを肯定するコメントを発している。

 

だが、その報道や体感は本当なのか?

実は、近々の本年4月12日、「ランセット感染症」という世界的に権威ある雑誌に査読されて掲載された論文では、英国型変異株は重症化・死亡とは無関係ということが強い相関関係をもって認められたと記されている。

発祥の地であり、大きな流行地となった英国での信頼できるコホート研究において、重症化・死亡と関連した証拠はない、とされているのに、日本だけ「重症化しやすい」「若い世代も重症化」はおかしな話。

 

そこで、詳細な年代別データと共に各波毎の重症化率を公表している大阪府データにあたってみた。

その結果は、以下のとおり。(なお、第4波についてはアドバイザリーボード資料の3/1~4/26判明分を足しこんだもの)

これを見る限り、第4波は以前と比べて各年代とも重症化率に著変はなく、全体の重症化率はむしろ低下している。

 

この傾向は、大阪府だけでなく全国も同じ。

下記は週一度厚労省が報道発表している年代別重症化割合の直近のものと昨年12月末を並べたもの。

やはり各年代とも重症化割合が低下していることがわかるだろう。下記グラフはこの2枚をまとめたもの。

結論として、これらの統計的数字を見る限り、報道や医師の体感は、事実を反映したものとは言えないことは明らかだろう。

 

なお、最後に、大阪府で重症者が多い理由を推測する。主な原因は2つだろう。

その1つは、高齢者施設でのクラスター発生が多く、重症化しやすい施設入所者から多く重症者が出ていること。

もう1つは、おそらくは感染力の増大により、はっきりとしたピークを形成せずに、高原状に高い新規感染者数が続く英国型の特徴と、重症化すると入院期間が長くなる新型コロナの特徴が相まって、重症者病床のひっ迫が慢性化してしまっているのだろう。

ただし、それが「変異株は重症化しやすい」という特徴をもっていることを意味するものではなく、新規感染者数の絶対数が多い期間が長引いていることによって、間接的に重症者数増をもたらしているのだろう。

 

重症化率の推移や感染力の増大などを総じていえば、スペイン風邪でも見られたように、「新規感染症が変異に伴い弱毒化して一般化する」道を新型コロナウイルスも歩んでいる可能性があるともいえるだろう。

 

私たちは、ヒステリックな様相のマスコミ報道から一歩距離を置いて、事実を淡々と検証しなければならない。

 

なお、12日の厚労委員会では、私の上記エビデンスを示した質問に、田村大臣が

 

「大阪で確かに若い世代の重症者が多いという話は聞いているんですが、それが感染者が多いからそう見えているのかどうかということも含めてよくよく分析しないと、確かに、我々は変異株怖い、だから重症者が多い(と思っていたが)、確かに感染力はあるということは間違いないんだけれども、重症化率という意味からすると、よくよく分析しなければなりませんので、正しく国民にお伝えするためにもよく分析をさせていただきたい」」

と答弁されたことを最後に申し添えて置く。

 

いつまで現実から目を逸らしていたいのか?

内閣官房参与が「さざ波」発言したということでマスコミと左翼系野党の総攻撃を受けている。

しかし、欧米に比べれば日本の波が「さざ波」に過ぎないことは動かし難い事実。下記グラフの通り、欧米では「7日間の新規感染者数」が100万人あたり800〜5000人で推移し、最近は2000人ほど。これに対して日本は、20〜200人ほどで最近は300人ほど。波の大きさは如実に違っている。

(グラフは札幌医大 フロンティア研 ゲノム医科学より)

そのさざ波を乗り越えられない理由は2つ。

1. 民間病院におけるコロナ患者受け入れが進まない

2. 自治体の枠を超えての病床融通システム(=患者移送システム)が整備されない

結局、いつまで経ってもやれることをやらずにいるので欧米の10分の1程度の感染者数に対応しきれないでいる訳で、それでオリンピックが出来ないと大騒ぎすることの方が情け無い。

国力の如実な低下を示しているのだろう。

日本は、政権与党の指導力不足と、マスコミ・左翼系野党のコロナ利用で沈下の一方だ。

変異株の脅威を煽る小池都知事の発言に潜む明確な誇張

東京都の小池都知事が7日の都庁での定例会見で「若い方が重症化しやすい。都の感染者は20代~30代が半数以上を占めており、重症者数も20代~50代で倍増している。」(ENCOUNT)と発表したとのこと。

 

だが、その話は明らかに誇張。

 

東京都の新規陽性者数はそもそも20〜30代が普段から大半を占めている。

令和2年の6月〜7月などは、70%で推移していたし、直近でも令和3年1月中旬は42%、5月初旬が45%なので大差はない。

では重症者数はどうか。小池都知事は、いつと比べて倍増したかについて触れていないが、東京都が発表している最新のグラフ(4月29日現在)から読み取る限り、20代〜50代の重症者数は合わせて25人程度。近々のデータでは、3月中旬に合わせて5〜10人程度まで減少したこともあったので、そこに比べればたしかに倍増以上だが、1月は平均的に20人程度。そこと比べれば倍増とはいえない。

ちなみに東京都の20〜50代推計人口は800万人。あまり有意な差はなさそうだ。

 

我々は人口1400万人都市の緊急事態宣言下の実情をしっかりと把握するべき。

普段は政治家の小さな嘘やごまかしに鋭敏に反応し、吊し上げるように責め立てるマスコミが、何故簡単に確認できるこのような誇張を無批判に伝えるのかが全く理解できない。

目立たないが、事態を本当に改善させる大きな一歩

今回の緊急事態宣言、目立たず報道もされていないが、対策において大きな前進があった。
 
それは、高齢者施設や病院の従事者に対する従実した検査。
総理の記者会見時には抗原検査キット800万個配布、との字幕が出ただけだったが、内閣府の発表には
 
「厚生労働省は、PCR検査及び抗原検査の役割分担について検討・評価を行う。また、 これらを踏まえ、検査が必要な者に、より迅速・円滑に検査を行い、〜
医療・介護従事者、入院・入所者等関係者に対し、PCR検査等による幅広い検査の実施に向けて取組を進めるとともに、 院内・施設内感染対策の強化を図る。〜
感染多数地域における高齢者施設の従事者等の検査の集中的実施計画に基づく検査を〜4月から6月に かけて、新たな集中的実施計画に基づく検査を定期的に実施するよう求める。 
併せて、好事例の横展開等を通じ、検査を受ける施設を増加させる。
〜政府は、医療機関や高齢者施設等において従事者等に軽度であっても症状が現れた場合に、早期に陽性者を発見することによって感染拡大を防止する観 点から、迅速に検査を実施できるよう、都道府県と連携しつつ抗原簡易キッ ト最大約 800 万回程度分を5月中旬を目途に確保の上、従事者数等に応じた 形で、速やかに配布を開始し、可能な限り早く施設への配布を進める」
とある。
 
私の厚労委員会における質疑をお聞きいただいて来た方にはお分かりの通り、
 
・迅速に結果がわかる抗原検査の特性を踏まえた防疫目的の活用
・病院/介護施設の従事者への検査の充実
・岐阜県が岐阜市で行ったような好事例の紹介を通じての展開
・医療機関/高齢者施設への抗原検査キットの配布
 
という点を田村厚労大臣、尾身会長に提言し続けてきたが(質疑のアーカイブ参照)、それをほぼ盛り込んでいただけた。
 
 
日本の重症者の発生源は、圧倒的に高齢者施設(介護施設)と慢性期病院。
したがって、この対策が現場に浸透して行けば、事態が将来的に相当改善していくことは明らか。
 
このような正鵠を射た対策が取られることに、私が取り組んできた質疑が参考になったのであれば大変有難いこと。聞く耳を持っていただいた田村厚労大臣に心よりの感謝を申し上げる。

NYではズンバを踊り、東京では緊急事態宣言が続くのはなぜ?

今朝のNHKワールドニュース。感染者数が減少したということで人々が解き放たれ、セントラルパークの大きな平たい岩の前で何十人かが集ってマスクもせずにズンバを踊っているのを「良いニュース」として伝えていた。

 

喜んでいるのは、一部の人ではなくNY市民全体。報道では

「コロナワクチン接種が進み、デブラシオ市長は経済全面再開の目標を7月1日と宣言。観光振興へ巨額の支援策を打ち出す。市民からは楽観的な声が聞かれ、業界のデータにも明るさが示されている。」(時事通信

とのこと。

 

アメリカの現在の100人あたりの接種回数は74.6回、接種完了人数は32.28人だ。イスラエル、UAE、チリ、英国などと並んで世界のトップクラス、日本がそれぞれ3.0回、0.83人であることに比べればだいぶ先行している。

 

だから、アメリカは喜びに沸き返り、日本は遅れている、マスコミはそう伝えたがっている。報道を見る限りは、我々はアメリカを「羨ましい」と思わざるを得ない。

 

だがちょっと待って。ここでFact Checkをしてみよう。以前のブログにも書いたが、クリティカル・シンキングこそ必要だ。

ニューヨーク州の5月5日の新規陽性者数は2,511人(Worldometersより。以下人口も含め同)。同州の人口は1,945万人なので100万人あたりの数は129人。

東京都の同日の新規陽性者数は621人。人口は1394万人(東京都推計)なので100万人あたりの数は45人。

 

あれ?喜びに沸くニューヨークの3分の1程度の数字だ。ワクチン接種などほとんどされておらず、かつ、第4波・変異株とマスコミが大騒ぎしている最中なのに、だ。

ちなみに大阪府は668人、人口880万人なので、76人。東京よりは多いが、それでもニューヨークの半分。

 

つまり、ワクチンを先頭を切って開発し、接種もトップグループで行っているアメリカよりも日本の方が状況はずっと良い。だから本来ならばこの1年を通して日本は、緊急事態宣言などの社会的距離政策を採る必要のもなく、むしろGoToなどの観光支援策を採り続けていても良かったのだ。

 

それを阻んでいたものは何か?

それは、主として2つの要因。

 

まず1つ目は、言わずとしれたマスコミの「コロナ恐怖」のあおり報道と、一部野党の政治利用。

マスコミは、最初の頃は外国の症例をそのまま紹介して「日本でも人がバタバタと死ぬ、若者も急死する、重大な後遺障害が残る」と煽り、それがないとわかると今度は「長期的な後遺障害が残る」と煽り、それも見えて来ないと「医療崩壊が起こる」と煽り、それも起こらないと今度は「変異株で感染爆発、若い世代も重症化」と煽り続けてきた。

このような報道(+ワイドショー)ばかり毎日見ていれば、敵はとてつもなく巨大なものに見え、本来行うべき対策(重症者の主要な発生源である高齢者施設・慢性期病院での感染防止対策(従事者への頻回検査・ブログ参照)はパニックの中で放り出され、派手で見栄えのする緊急事態宣言などの社会的距離政策ばかりに注目が行き、為政者はそれを取らざるを得なくなる。

 

2つ目は、医療システムの融通性の欠如。現在、マスコミの煽ってきた中で唯一現実化しているのは、大阪府における重症者を中心とする医療逼迫。

しかし、これとて諸外国では普通に行われている自治体(都道府県)の垣根を超えた移送をすれば、現状でも溢れることなど決してない。

厚労省オープンデータで確認できる最新の数字は5月4日時点の重症者数1114人。仮に大阪府で本来入りたいが入れない方が相当数おられるとして、1200人。

これに対して、全国の確保病床数は4200を超えている。

 

つまり、3000の空き病床が実は存在しているのだ(下記は菅総理との質疑時に示したグラフ)。

そして、さらに驚く話もある。

ある医療系ニュースによれば、積極的に受け入れてきた基幹病院は、令和2年の利益がすごいことになっており、まさに「コロナバブル」だという。そして、コロナに対応しない医療機関にも支援金が入っているお陰で、病院のほとんどは「ほぼ前年並み」の医業収益を達成出来ているという。

 

私達は、落ち着いて周りを見渡そう。海外の情報・日本の情報を、数字も参照しながら参考にしよう。今、何をやるべきで、また、どうしたら多くの人を苦しめる「対策」という名の制限を最小限に出来るのか?そこにこそ智慧を絞ろう。

マスコミやどこかの野党のように、政府を批判して、対策の強化を訴えるのが「リベラル」でも「知性」でもないことを、私達はもっときちんと理解しよう。

そうすれば、「NYではズンバを踊り、東京では緊急事態宣言が続く」不思議を、不思議として正しく受け止められるだろう。