高齢者バッシング

高齢者が買いだめをしている、などと高齢者バッシングが始まっている。

このバッシングと,既にチラホラと見受けられる医療システム崩壊時には「若者優先仕方なし」の論調が両輪となって,ドイツのメルケル首相が国民の理性に訴えた「高齢者を守るために医療システム維持を」ではなく,「医療システム維持のために高齢者排除を」にならないかを心配している。

理性的・合理的な判断が苦手な面のある我々は,後者に流されやすいだろうからだ。

ちなみに,このような事態に高齢者が買いだめを図るのが目立つのはやむを得ないところがあると思う。

欧米では、高齢者は自宅待機の呼びかけがなされており、言われなくとも重症化リスクの多い今回の新型肺炎の急激な事態の進展に対して自宅に篭城する、という対策を練られた高齢者も多かろう。

また、今の高齢者は配偶者に先立たれた1人暮らしや老老介護も多く、動けなくなってからでは遅い。下手すれば自宅で餓死だってありうる。

一方で、時間はあるので午前中から動けるからだ。

切実な状況にある高齢者の方の自衛策に、あまり目くじら立てなくても良いのでは?マスクと違って供給能力が十分な食料品はすぐに補充されることですし。