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日本は上手くやっている

静岡県4区衆院補選の結果が出た。維新の会を除く野党が一致して共闘したが、予想通り堅実に与党が勝利をおさめた。この結果について「出遅れ」「しこり」などと報道されているが、実際は違うだろう。立民・国民・共産などの連合や労組・市民グループを基盤とする野党(以下単に野党と言った時はこの範疇)が完全に時代遅れになっている結果の現れだ。

 

例えば、現在の国難ともいえるコロナウイルスパンデミック危機。これに対する野党やSNSの野党支持層の反応を見ると、何をやっても政権与党批判。政策についてきちんと吟味をせず、目についたことだけを口を極めて罵声を浴びせる。

しかし、実際の状況は異なっている。

アメリカ、スペイン、イタリアのような感染爆発には至っていないし、全てがカウントされていないとしても欧米に比べれば圧倒的に少ない死者数。結構上手く切り抜けているというのが現実の姿。

 

日本社会の困難な層においても、この非常事態にあってさえ野党や市民勢力が「切り捨て」と大合唱しているような現状にはない。

 

一方、BBCのレポートは世界で最も豊かなはずのアメリカにおける悲惨な底辺層の様子を伝えている。アメリカでは料金未払いの世帯が容易に水道を止められ、そういった家庭では学校や職場で用を足して過ごし、シャワーの代わりに近所でもらい水をして体を拭いて過ごしている。ところが、学校休校や外出制限で外で用を足すこともできなくなって、汚物はゴミ箱に捨てるしかなく、家の中に悪臭が家に立ち込めているという。もらい水で体を拭く途も閉ざされた。

そして水道料金が払えない人は8%にも達するという。

 

もちろん全てに完璧などあるはずもなく、コロナ対策でも官僚主義的な日本らしい取りこぼしも散在するが正当な批判に応えて改善されている。

例えば海外からの入国者・帰国者の検疫措置としての待機が入国者・帰国者任せで彼らに多大な負担を負わせているという明らかな不都合があった。私も国会でこの問題を指摘してきたが、現在は改善され待機用のホテルが用意された。

制限が厳しすぎて国民の分断を生むことが懸念された1世帯30万円給付案も、制限なしの国民1人あたり10万円給付を維新の会が先頭を切るように政府に提言し、その後国民の圧倒的な声もあって30万円給付は撤回され10万円給付が現実化した。

 

総じて日本の現状は決して悪いと私は思っていない。

高度経済成長によっていかに日本が豊かになったか、汲み取りトイレや未舗装道路が当たり前だった時代に幼少期を過ごしてきた私のような世代の人間は肌で感じているところだろう。平均的に見て、かなりの世帯が先進国にふさわしい清潔な暮らしを享受している。今回のような非常時にも国や自治体の施策がきちんとカバーに努め、少し遅くなる時もあるがやがて行き届く。10%となって批判轟々の消費税でさえEUの20%前後の半分だ。

 

こうした現実を冷静に評価した時、日本の今の在り方についてはむしろ好意的な評価こそがふさわしいと考えているのは私だけではないだろう。

それが現政権の支持率が一定の波はあっても高止まりしている真の原因であろう。もちろん、全ての人が困っていないなどというつもりもないが、一部の事実だけを取り上げてそこを全否定しても国民の共感は得られない。それはそれとして改善していけば良いのだ。

だから、政治的競争のあり方も、全否定から是々非々に、相手の息の根を止めるような競争ではなくより良い未来を目指した民主主義における競争に、変化は必須だ。

 

国民民主の玉木代表はそのことを意識されているようだが、既得権益のもう一方の代表のような連合に縛られていてはその発言に力はない。立民はコアではあるが頑な一部の声しか聞こえていないように見える。共産党はやはり共産党。

そんな中、維新の会はどこにも縛られず、その最先端を行っている。そこに世間も如実に反応し、支持率上昇という答えが出てきている。

私個人としても、これからも是々非々の立場で今の困難な時を乗り切る一助となれるよう、全力を尽くしたい。