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新型肺炎の本質は、医療システムを破壊する現代的感染症であること

新型肺炎に対する医師の方々の実践を通しての実感は、こいつは医療資源を食いつぶす、とんでもない感染症だということ。
新型肺炎のほかの疾患と全く異なる特徴は、①重症患者治療にECMOやら人工呼吸器やら感染防止やらで手間がかかり、②ほぼ3週間は時間がかかり、③医療者に感染の危険があり、④マスクやら何やらを果てしなく消費し、⑤それらが必ずセットでやってくるので、
結果恐ろしいまでに医療システムを疲弊させ、果ては破壊する、というもの。
いわば新型肺炎の攻撃対象は医療システムそのものなのだ。だからあの理知的なメルケル首相が「医療システム」の維持が最重要と国民向けのメッセージで強調したのだ。

現にイタリアに続いて世界一の都会ニューヨークでも医療崩壊が間近と伝えられている(Newsweek)。こんなことがよりによってニューヨークで起こるなんて誰が想像しただろう。まさに現代的感染症だ。

大阪府で吉村知事が重症度に応じたトリアージを計画されているのもこの点をよく理解されているからだろう。政府もわかっているとは思うのだが、もう一つ具体的取り組みが見られない。新型肺炎は、政治に忖度はしてくれない。時を無駄に消費することなく医療システム維持のための対策を前に進めていただきたい。