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変異株の脅威を煽る小池都知事の発言に潜む明確な誇張

東京都の小池都知事が7日の都庁での定例会見で「若い方が重症化しやすい。都の感染者は20代~30代が半数以上を占めており、重症者数も20代~50代で倍増している。」(ENCOUNT)と発表したとのこと。

 

だが、その話は明らかに誇張。

 

東京都の新規陽性者数はそもそも20〜30代が普段から大半を占めている。

令和2年の6月〜7月などは、70%で推移していたし、直近でも令和3年1月中旬は42%、5月初旬が45%なので大差はない。

では重症者数はどうか。小池都知事は、いつと比べて倍増したかについて触れていないが、東京都が発表している最新のグラフ(4月29日現在)から読み取る限り、20代〜50代の重症者数は合わせて25人程度。近々のデータでは、3月中旬に合わせて5〜10人程度まで減少したこともあったので、そこに比べればたしかに倍増以上だが、1月は平均的に20人程度。そこと比べれば倍増とはいえない。

ちなみに東京都の20〜50代推計人口は800万人。あまり有意な差はなさそうだ。

 

我々は人口1400万人都市の緊急事態宣言下の実情をしっかりと把握するべき。

普段は政治家の小さな嘘やごまかしに鋭敏に反応し、吊し上げるように責め立てるマスコミが、何故簡単に確認できるこのような誇張を無批判に伝えるのかが全く理解できない。