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マスコミは自分の過去の報道を検証してから煽れ。

とにかく不思議なのは,マスコミなどがいい加減な見込を報道して,それが外れてもスルーしてまた同じようなことを繰り返すこと。

 

7月には,メディアや野党やコメンテーターの医師が「タイムラグでやがて重症者や死者が溢れる」「このままでは東京がNY化する」と言っていた。

私は,新規陽性者陽性者数増大のペースがNYとは明らかに違うことにすぐに気付いた(NYの時にWorldometerで毎日数字追っていたので)。下のグラフは,私の事務所が作成した新規陽性者数が初めて100人を超えてからのNY州と東京都の増え方の推移。NY州はまさに指数関数的増え方をしていって,恐怖すら感じたが,東京都はそういう傾向にないことはすぐにわかった。

 

 

そして,東京都のHPの数字をずっと追っていたが,2週間経っても,重症者も増えてこないので,今回の新規陽性者数増加は,医療崩壊などの破局をもたらすようなものではなく,静観に耐えうるものとの予測を述べていた。

 

 

案の定,東京都はNY化せず,新規陽性者数も明らかに垂れ,重症者や死亡者も顕著には増えなかったが(1名→4名に増えたので4倍と強弁したトンデモな方はいたが),マスメディアや野党,煽った医師が反省や検証したのは見たこともない。

 

呆れるのは反省どころか,標的を沖縄県に代え,沖縄県が垂れかけるやその次は大阪と標的を変えて大騒ぎを続けていることだ。

 

マスコミだけでなく,一部野党も同じ姿勢で,7月に国会に引っ張り出してきた医師の「NYの二の舞になる」(NewsWeek)という予測が見事に外れたのに,昨日の厚労委員会では今度は沖縄県に緊急事態宣言を,と大声で迫っていた。沖縄県知事自身が「よい方向に向かっている」と述べ(NHK),分科会の尾身会長が「実行再生産数が1を切り,感染は下火になってきている」と答弁しているにもかかわらずだ。

 

2009年の新型インフルエンザ騒動の教訓は,彼らにはまったく無いようだ。

悪い方向での予測を述べることだけが正義ではない。それによって失われるものも多いからだ。大事なのは,悪い方向,良い方向両面からの考察,そしてもっともあり得る予測を正確に伝えること。

良いお医者さんは,インフォームドコンセントで病気について,いい悪い両方面を説明はするが,その技量と経験によってもっともあり得る予後を患者に伝えている。

脅して怖がらせるばかりがマスコミ,医師,野党の使命ではないのだ。