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「最後の一押し」をする前に

「新型コロナウイルスの感染深刻化で、政府が再び緊急事態宣言を発令する方向となり、企業の経営破綻や休廃業が急増する恐れが強まっている。既に2020年後半から飲食などを中心に体力のない中小・零細企業の息切れが鮮明になっている。再宣言で首都圏の経済活動が一段と停滞すれば、事業継続を断念する「最後の一押し」になりかねない。」

 

信じられないが、このことが今更記事になっている(時事)。今まで「医療機関の都合」しか頭に無かったマスコミが、ようやく気付いたのだろうか?

今まで何度も何度も申し上げてきたところだが、そんなことは普通に少し考えればわかる。

ただ、その少しにようやく思い当たったのであれば、考えを進めて、「最後の一押しをする前に何か出来ることはないか?」にまで考えを進めて欲しい。

医療崩壊が怖くて緊急事態宣言をしようとしているのだから、医療体制を拡大すれば?に行き当たるはず。

 

さて、その当たり前の「医療体制の拡大」になぜか誰も手を付けようとしない。

公立病院と違って、軽症者・中等症者でさえも、民間病院はほとんど受け入れていないのに。

あの小池東京都知事も、そのことについて医療側に要請すらしていない。

 

ただし、「誰も」は正確ではない。吉村知事は病院協会に要請をしたが、キッパリと断られている(産経)。

私も某団体のトップの方と個人的に意見交換させていただいたが、

「多数の病床を持つ公立病院でさえコロナを見る病床が拡大していない。それなのに民間企業にお前ら従えと一方的に言えますか?経済的人的補償もなしに。」

とある意味当然のご意見を頂戴した。

 

ということで、今必要なのは、特措法の改正による「医療体制の拡大」に対する法的基盤作り。飲食業者や劇場などの皆さんに法的根拠を持ってお願いすると同様に、公立病院にも民間病院にもパンデミックなどの非常事態においては、法的根拠を持って必要なことをしていただかなければなりません。当然、経済的補償を伴って。

 

ところが、何故か、知事さんたちだけではなく、立憲民主党も国民民主党も共産党も、そしてもちろん自民党・公明党も誰もこの点に手を付けようとはしていません。誰に配慮しているのかはわかりませんが。

 

そこで、他のどこの政党も出来ない内容を盛り込んだ「新型コロナ対策に関する提言-特措法の改正に向けて-」が昨日、日本維新の会から発表されました。足立議員の取りまとめによるものです。

 

そこに、私がずっと申し上げてきた「医療体制側の充実」についても概略次のとおり明記されています。

○医療機関を対象として、コロナ患者の受入や医療従事者の派遣といった医療等実施の要請・指示、更には命令規定を新設する。併せて医療機関が要請、指示、命令に応じてコロナ感染患者に医療を提供する場合には、医療機関に対して十分な経営補償(赤字補填、金融モラトリアム等)を行うものとする。

(日本維新の会「新型コロナ対策に対する提言≪第7弾≫4頁より抜粋)

 

政治は、巨大な権力や圧力団体、そしてマスコミに忖度することなく、必要なことをやるべきなのです。